文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

大人の健康を考える「大人び」

医療・健康・介護のコラム

幸福長寿のすすめ(11)薬の効き目増減、アレルギーなど副作用も…健康食品の取り過ぎはリスク 医師に相談を

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

  このシリーズでは、大阪大老年・総合内科学教授、楽木宏実さんに聞きます。(聞き手・山崎光祥)

 健康のための運動が度を過ぎると膝や腰を痛める恐れがあるのと同様に、サプリメントなどの健康食品も、取り過ぎると健康を害する原因になることがあります。

 健康食品は、健康の維持・増進に役立つとして販売・利用されている食べ物の総称です。そのうち、国の制度で機能性の表示を認められている食品が、▽生理学的機能などに影響する成分を含み、有効性や安全性を国が審査する「特定保健用食品」(トクホ)▽不足しがちなビタミン、ミネラルなど国が定める栄養成分を一定量以上含む「栄養機能食品」▽企業の責任で健康効果を表示できる「機能性表示食品」――の3種類です。

 トクホは、特定の保健を目的にしています。薬には効能が及ばないものの一定の効果が期待できます。栄養機能食品は、しっかりとバランスの取れた食事がとれていないような人には、栄養素を補う点で効果が期待できます。

 一方、そうした制度に基づかないサプリは過剰に摂取することで、▽栄養がばらつく▽含まれる成分で過剰な効果が出る▽服用中の薬の効き目が増減する▽サプリの目的以外の成分で血糖や血圧の上昇、アレルギーなどの副作用を招く――といった危険性があります。かつて、薬は嫌だからと10種類のサプリを摂取し、食欲がないと訴える患者もいました。

 健康食品の目的は病気の治療ではなく、健康の維持・増進です。摂取前にはパッケージにある「摂取上の注意」を必ず読みましょう。かかりつけ医に報告し、自分の体に合っているかを科学的に判断してもらうことも重要です。

楽木宏実さん

【略歴】
 楽木 宏実(らくぎ・ひろみ)
 1984年、大阪大学医学部卒業。89ー90年、米国ハーバード大学、スタンフォード大学研究員。2004年、大阪大学大学院加齢医学助教授、07年から同老年・腎臓内科学教授。内科学講座の改組により15年10月から現職。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

otonabi_logo_200

大人の健康を考える「大人び」
大人に特有の体の悩みに応えるコーナーです。各テーマの専門家がアドバイスします。

大人の健康を考える「大人び」の一覧を見る

最新記事