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一病息災

闘病記

[フリーアナウンサー 笠井信輔さん]悪性リンパ腫(1)独立直後「全身にがん」 その夜、泣きながら妻に「申し訳ない」…

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 フジテレビのアナウンサーとして朝の情報番組「とくダネ!」を担当して20年になるころ、フリーとしての独立を決意した。「50歳代半ば、テレビの出番はどんどん減っていました」。出演者としては限界を感じていた。局に残ってもポストはあるが、出演者として勝負したかった。

 メインキャスター小倉智昭さんの「君ならやっていけるよ」という言葉も励みにして、2019年9月いっぱいでの退職に向けて1年がかりで準備を進めた。番組出演や講演など仕事の見通しが立ってきたこの年7月、体に不調が出た。

 トイレの間隔が2時間持たない。なのにトイレに行くと尿がなかなか出ないし、ツーンと痛む。泌尿器科を2軒回ると前立腺肥大の診断。腰も痛むので毎日整体にも通った。夜間のトイレは3回。起き上がる時の腰の痛みが普通じゃない。このために介護用ベッドを買ったほどだ。

 下半身のがんかと心配したが、泌尿器科の医師は違うと言う。しかし、何か重病だという確信はあった。再度、コンピューター断層撮影法(CT)の検査を受けると、腰に気になる陰影が見つかった。

 フリーになった初日に血液腫瘍内科で検査が始まる。血液などいくつもの検査を受け、最終的に背中から骨髄液を抜いて調べて11月下旬に診断が確定した。血液のがん、悪性リンパ腫。しかもがん細胞は全身に散らばっていた。

 その夜、泣きながら妻に伝えた。「申し訳ない」……。

フリーアナウンサー  (かさ)()(しん)(すけ) さん(58)

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