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「上皇さまの執刀医」天野教授、健康寿命を延ばすには「見た目の年齢が重要」

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 人生100年時代を健康に過ごすには――。仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台で2日に開かれた「読売 Bizビズ フォーラム東北」(主催・一般社団法人読売調査研究機構)で、順天堂大特任教授の天野篤氏(65)が、心臓血管外科医の立場から病気の予防と治療、生き方について語った。

「上皇さまの執刀医」天野教授、健康寿命を延ばすには「見た目の年齢が重要」

読売Bizフォーラム東北で講演する天野篤氏(2日、仙台市青葉区で)=武藤要撮影

 天野氏は、人工心肺を使わずに心臓を手術する「オフポンプ術」の第一人者。2012年2月に東大病院で行われた在位中の上皇さまの心臓バイパス手術を執刀したことでも知られる。

 冒頭、日本の平均寿命は、19年に女性が87・45歳、男性が81・41歳となり、約50年間で20歳ほど延びたデータを示しながら、「寿命100歳も現実味を帯びてきた」と指摘した。国民皆保険で誰もが良質な医療を受けられることや、公衆衛生の水準の高さなどを要因に挙げた。一方で、日常生活に制限のない「健康寿命」と平均寿命との差は、男性8歳、女性12歳。この間は健康に何らかの問題を抱えながら過ごすことになる。医療費の抑制のためにも「両者の差を埋める必要がある」と訴えた。

 日本人の死因で1番のがんに続く心疾患と脳血管疾患には、生活習慣病が深く関係しているとし、特に「糖尿病に 罹患りかん していて高血圧の治療を放置していると最悪」と強調。病気を予防する手術や効果の高い薬も登場しているが、生活習慣を見直し、高血圧、糖尿病、喫煙、肥満を管理するよう求めた。その上で、「食事や運動、旅行、ファッションに積極的な人は実年齢よりも若返る。見た目年齢が重要」と呼びかけた。

 終盤、上皇さまの手術を振り返り、「すべてを平等に慈しみ差別しないこと」を学んだとし、「目の前の出来事には常に全力投球で公平にあたる。患者のためには妥協せず、しっかりとした医療を行う」との信念を語った。

 講演を聞いた「ひよこグループ」CEO(最高経営責任者)の青野里美さんは「父や身内が心臓を患ったことから、『陛下の執刀医』の話を興味深く聞いた。様々な病気からの身の守り方について分かりやすい解説があり、これからの生き方の参考にしたい」と話した。

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