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大人の健康を考える「大人び」

医療・健康・介護のコラム

幸福長寿のすすめ(10)高齢者はかかりつけ医を持とう

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  このシリーズでは、大阪大老年・総合内科学教授、楽木宏実さんに聞きます。(聞き手・山崎光祥)

幸福長寿のすすめ(10)頼りになる かかりつけ医

 大病にかかった時には手術をする外科医や、その病気の専門医が力を発揮しますが、日常においては健康状態を丸ごと管理してくれる「かかりつけ医」が重要です。

 日本医師会は、かかりつけ医を「健康に関することを何でも相談でき、必要な時は専門の医療機関を紹介してくれる身近にいて頼りになる医師」と定義しています。特に高齢者は自宅近くなどでかかりつけ医を持つことが大切です。

 高齢者は複数の持病を抱え、時にそれらが相互に作用するので、一つの病気や症状だけを治療しても健康状態が改善しないことがあります。かかりつけ医は、それぞれの症状の原因を総合的に捉え、「これは長く付き合っていく病気ですね」「もっとこんな運動をしてみたらどうでしょう」などと助言してくれます。

 他にも、多数の薬を服用している場合に必要性を吟味してくれます。紹介先の医療機関で手術や高度な治療が一段落した後は、残った身体機能とどう付き合っていくかを一緒に考えてくれます。

 介護への橋渡しも重要な役目です。例えば85歳の男性の具合が悪くなった時に、奥さんの体調や、同居する娘さんの職業などの状況を考慮しながら、「早めに介護につながなきゃ」などと判断できるのは、かかりつけ医ならではです。

 このような地域に密着したかかりつけ医とは、健康診断や、ちょっとした体調不良で受診した際につながりを持つといいでしょう。あなた自身を診ることにおいて「神の手」を持つ医師と出会えれば、老後の安心につながります。

楽木宏実さん

【略歴】
 楽木 宏実(らくぎ・ひろみ)
 1984年、大阪大学医学部卒業。89ー90年、米国ハーバード大学、スタンフォード大学研究員。2004年、大阪大学大学院加齢医学助教授、07年から同老年・腎臓内科学教授。内科学講座の改組により15年10月から現職。

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