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対応に追われる自治体・企業、接種中止も…モデルナ製の瓶に「金属」混入か

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 新型コロナウイルスの米モデルナ製ワクチンを巡り、東京など5都県の接種会場で未開封の瓶内に金属とみられる異物が混入していたことがわかった。厚生労働省は26日、製造番号や工程が同じワクチン約163万回分の使用中止を全国863か所の接種会場に求めた。現時点で健康被害の報告はないという。

対応に追われる自治体・企業、接種中止も…モデルナ製の瓶に「金属」混入か

モデルナ製のワクチン

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 国内の流通を担当する武田薬品工業は、同省と連携して代替品の供給に取り組むとしている。モデルナ社は、異物の成分や混入の経緯について調査を始めた。

 同省によると、異物は東京都、埼玉、茨城、愛知、岐阜各県の大規模接種や職域接種の8会場で、製造番号「3004667」のワクチン39瓶から順次見つかった。いずれも接種前の確認で未開封の段階で異物が発見されており、接種には使用されていない。

 このワクチンは、スペインの工場で製造番号「3004734」「3004956」とともに同工程で製造され、国内に7月下旬以降に輸送後、863か所の会場に配送された。

 同省は26日、これら三つの製造番号のワクチンの使用中止を各会場に要請した。ワクチンの接種にあたっては、薬剤師らが事前に目視で確認し、異物があれば接種しないことになっている。同省は「コロナワクチンは筋肉注射なので血管が詰まるリスクはなく、健康被害の可能性はそれほど大きくない」としている。

別在庫ない自治体も…企業でも対応追われる

 一部の自治体では、急きょ接種を中止するなど影響が出た。

 埼玉県南部ワクチン接種センター(さいたま市)の集団接種では13日、薬剤師が接種前のチェックで、製造番号「3004667」のワクチン4瓶で異物を発見し、20日にも15瓶で確認していた。すべて接種には使わなかったという。

 同センターの集団接種では、同じ製造番号や工程が同じワクチン6540回分が17~24日に接種されていた。県の担当者は「事前のチェックと当日確認の二重チェックをしており、接種済みのワクチンに異物は混入していない」と説明している。県に健康被害の連絡はないという。

 東京都小金井市は26日、この日に予定していた約1200回分の接種を中止した。市では厚労省が使用中止を求めた製造番号のワクチンしか在庫がなく、接種が再開できないという。都が港区に開設した大規模接種会場でも接種が全て中止になった。

 職域接種の現場でも対応に追われた。

 全日本空輸は、26~27日に羽田空港で接種を予定していた800人分の接種を中止した。JR東海も230人分について、接種を取りやめた。金子慎社長は26日の記者会見で「代替分の手配をお願いする」と述べた。文化庁も26日、国立新美術館(東京都港区)で文化芸術関係者を対象に行っている職域接種を中止した。代替のワクチンが確保できるまで、接種を見送る。

 菅首相は26日、「厚生労働省に安全を最優先に現状分析しながら対応するよう指示した」と明らかにした。東京都内の視察先で記者団に語った。首相は「接種に大きな影響を与えるものではない」と強調した。

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