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目立ち始めた学校クラスター、校長「これ以上できないほど感染対策」「暑さとの両立は難しい」

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 新型コロナウイルスの「第5波」で若い世代に感染が広がる中、学校でのクラスター(感染集団)発生が目立ってきた。夏休み明けの学校生活が始まり、専門家は、感染力の強いインド由来の変異ウイルス「デルタ株」のまん延に改めて警鐘を鳴らす。

目立ち始めた学校クラスター、校長「これ以上できないほど感染対策」「暑さとの両立は難しい」

 宮城県によると、教育関連施設でのクラスターは「第3波」(昨年12月~1月)で33件中4件(12%)、「第4波」(3~4月)で55件中11件(20%)、「第5波」(7~8月26日現在)では36件中11件(30%)と割合が増加している。一方、対策を強化してきた飲食店では「第3波」14件、「第4波」8件、「第5波」4件と減少している。

 第5波の教育関連施設の11件は、小中高校4件、大学3件、保育園3件、児童館1件。この児童館では、保健所の調べで「活動中に子どもたちが触れ合う状況があった」と報告された。

 東北福祉大(仙台市青葉区)では26日、クラスターが判明。部活動時にマスクを外すなどしたという。同大では計2件44人のクラスターが確認され、課外活動を原則禁止とし、学生寮では外出制限の措置を取っている。ホームページで「狭い空間での活動は換気を徹底するなど対策を図ってきたが、集団感染が発生した。強い緊張感を持って対策を徹底する」としている。

 東北医科薬科大の藤村茂教授(臨床感染症学)は、学校でのクラスターについて「部活動や食事の時間など、マスクを外す時のルールを決め、しっかりコントロールする必要がある」と指摘している。

「暑さ対策とコロナ対策の両立が難しかった」

 

 「これ以上できることはないと言えるほど、徹底して感染対策を行っていた」。第5波でクラスターが発生した県内の学校の校長は、当時の状況をそう振り返る。

 毎朝の検温、消毒、換気、マスク着用や給食時の黙食の徹底はもちろん、接触が多い運動や声を出すような授業は中止していた。集会など、子どもが一斉に集まる機会は一度も設けていなかった。

 「しいて言えば、暑さ対策とコロナ対策を完全に両立させることが難しかった」と校長。校舎内ではマスクの着用を徹底し、校庭で遊ぶ時は熱中症対策としてマスクを外すことも認めている。

 学校再開にあたり、窓を一日中開けたままにして換気を行うことにした。ただ、「これまでやってきたことから大きく変わることはない」と語り、感染対策の限界も感じている。「家庭内から学校に、学校から家庭にと、感染が広がらないかという不安があるが、できることをするしかない」と話した。

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