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誤って内側からカギかけ・スマートキーの誤操作や電池切れ…夏の車内、子ども閉じ込め注意

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 乗用車などの車内に閉じ込められた子どもが熱中症などの被害に遭う事故が後を絶たない。7月には福岡県でバスの車内に置き去りにされた男児が熱中症で死亡した。静岡県内でも子どもが車内に閉じ込められるトラブルが起きており、特に暑さの厳しい夏は被害が深刻化しかねない。専門家は「少しの時間でも子どもを取り残さないでほしい」と注意を呼びかけている。

 7月29日の昼前。静岡市葵区のガソリンスタンドで、車の中に女児(3)と男児(1)が閉じ込められた。駆けつけた消防などによって40~50分後に救出されたが、2人には発熱があり、熱中症の疑いで救急搬送された。誤って内側からカギをかけてしまったとみられている。

 日本自動車連盟(JAF)静岡支部では毎年、暑さが厳しくなる8月に、県内で車内に子どもが閉じ込められたケースを調べているが、2016年から20年までに計36件のトラブルが確認されている。8月だけで10件のトラブルが確認された年もあったという。

 車内に残されたスマートキーの誤操作や、キーの電池切れ、チャイルドロックなどが主な原因という。

 JAFは12年、炎天下における乗用車内の温度の変化に関する実験を行っている。

 気温35度で行われた実験では、窓を閉めた車の中はエアコン停止後、わずか15分で熱中症のリスクが生じる高温になり、4時間の実験時間で車内の平均気温は、窓を3センチ開けた場合でも42度まで達したという。

 また、福岡県の事件のように車を運転していた大人が車内に子どもがいることに気づかなかったり、忘れてしまったりするケースも後を絶たない。

 昨年6月には茨城県で、乗用車に乗せられた女児が、そのまま数時間にわたり放置され、死亡する事件が起きた。父親が保育園に預けるのを忘れていたとみられている。

 JAFの調査によると、「子どもが寝ていた」「数分で終わる用事だった」といった理由で子どもを残して車を離れる人がいるといい、静岡支部の担当者は「『日陰だから』『短時間だから』というのは通用しない。車のカギを子どもに持たせないよう徹底することや、見ず知らずの子どもでも、車内にいるのを見かけたら、110番をすることも大事だ」としている。

 帝京大学医学部付属病院の三宅康史・高度救命救急センター長は「子どもは大人と比べて体が小さく、短時間で体温が上昇する。腎機能が未熟なため、脱水状態にもなりやすい」と指摘する。

 その上で「暑いと感じても車内から逃げ出す能力がない場合もあり、絶対に子どもから目を離してはいけない」と呼びかけた。

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