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AZとファイザーのワクチン異種接種は有効

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 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチンに関して、英・University of OxfordのXinxue Liu氏らは英国の成人約800例を対象に、アストラゼネカ社のアデノウイルスベクターワクチン(ChAd)とファイザー社のmRNAワクチン(BNT)の異種混合接種(プライムブーストワクチン接種)の安全性、免疫原生を評価する第II相多施設単盲検ランダム化非劣性試験を実施。その結果、ChAd/BNTの異種混合接種はChAd/ChAdの同種接種に比べて非劣性であることが示され、抗体価はChAdを先に接種し次にBNTを接種する方法(ChAd/BNT)とその逆の順番で接種する方法(BNT/ChAd)のいずれの順の異種混合接種においてもChAd/ChAdの同種接種より高かったとLancet( 2021年8月6日オンライン版 )に発表した。同氏らは「異種混合接種の有用性を裏付けるものである」と述べている。

ワクチンの種類と投与順で4群に分け、接種後28日の抗体濃度を検討

AZとファイザーのワクチン異種接種は有効

(C)Adobe Stock ※画像はイメージです

 現在、世界保健機関(WHO)は6種のSARS-CoV-2ワクチンの緊急使用を承認している。7月30日時点で世界のワクチン接種回数は38億回以上に上るが、ワクチンを最低1回接種した割合は世界人口の約28%、低所得国では約1%にすぎない。異種混合接種は、いまだ十分ではないワクチンの普及を加速させる可能性がある。

 同試験の対象は、2021年2月11日~26日に英国の8施設で登録した、併存疾患およびSARS-CoV-2の感染歴がない50歳以上の成人830例。参加者の大部分は一般コホートに登録され、28日または84日の間隔でChAd/ChAd、ChAd/BNT、BNT/BNT、BNT/ChAdの組み合わせ・順番で接種する8群に1:1:1:1:1:1:1:1でランダムに割り付けた。一部(100例)は免疫コホートに登録、28日間隔で前述の組み合わせ・順番で接種する群に1:1:1:1でランダムに割り付け、免疫反応を評価する血液検査を追加した。

 今回は、接種間隔が28日の463例〔平均年齢57.8±4.7歳、女性212例(46%)、少数民族117例(25%)〕の結果が報告された。

 主要評価項目は、ChAd/BNT群とChAd/ChAd群、BNT/ChAd群とBNT/BNT群で比較した2回目接種後28日時点の血清SARS-CoV-2抗スパイクIgG濃度(ELISA法で測定)の幾何平均比(GMR)とした。Per-protocol解析によって、GMRの片側97.5%CIの下限値が0.63を超える場合、異種混合接種は承認済みの同種接種に対し非劣性であると見なした。安全性の解析は、ワクチンを最低1回接種した参加者を対象とした。

有害事象にワクチンとの関連は認められず

 解析の結果、2回目の接種後28日時点のChAd/BNT群におけるSARS-CoV-2抗スパイクIgGの幾何平均濃度は1万2,906ELU/mLで、ChAd/ChAd群(1,392ELU/mL)に対する非劣性が示された(GMR 9.2、片側97.5%CI 7.5~∞)。

 一方、BNT/ChAd群(7,133ELU/mL)のBNT/BNT投与群(1万4,080ELU/mL)に対する非劣性は示されなかった(GMR 0.51、片側97.5%CI 0.43~∞)。重篤な有害事象は全体で4件発生したが、いずれもワクチン接種との関連は認められなかった。

 BNT/ChAdの異種混合接種は非劣性の基準を満たさなかったものの、SARS-CoV-2抗スパイクIgG濃度は、ChAd/ChAdの同時接種に比べChAd/BNTとBNT/ChAdの異種混合接種例でいずれも高かった。

 Liu氏らは「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化予防への高い効果が認められているChAd/ChAdに対し、ChAd/BNTの異種混合接種は非劣性かつ高い免疫原性を示した。これらの成績は、ChAdとBNTによる異種混合接種の有用性を支持するものである」と結論している。

同種のワクチンが入手できない場合に考慮

 WHOは8月10日、これまでに報告されたSARS-CoV-2ワクチンにおける異種混合接種の有効性を示す複数の研究結果などを踏まえた声明を発表。異種混合接種は、ワクチンの供給が限られている、または供給のめどが立たない状況で同種のワクチンが入手できない場合に考慮されるとし、「異種混合接種は、有効性と安全性の裏付けとなるエビデンスが得られた場合にのみ実施すべきである。これまでに発表された肯定的な研究結果は心強いものであるが、サンプルサイズが少数で、特に安全性に関する追跡調査が行われていないことや、臨床的な影響と免疫学的な結果の関連性が不確かであることを考慮すると、解釈には慎重さが求められる」としている。(今手麻衣)

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