文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

新・のぶさんのペイシェント・カフェ 鈴木信行

医療・健康・介護のコラム

「バリチョイ」な世の中を楽しもう 病気でもたくましく生きる キッズキャンプで子どもたちを支援

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 ここは、ある下町にあるという架空のカフェ。オーナーののぶさんのいれるコーヒーの香りに誘われ、今日もすてきなゲストが訪れて、話が弾んでいるようだ。(ゲストとの対話を、上下2回に分けてお届けします)

山田隆司(やまだ・たかし)さん

【今月のゲスト】
山田隆司(やまだ・たかし)さん

 4歳頃にシャルコー・マリー・トゥース(CMT)病を発症。「疾病・障害体験って生かせないかな?」と作業療法士を目指す。19歳から当事者活動を始め、患者会「CMT友の会」代表やCMT研究班の協力者を務める。「当事者の主観性」と「セラピストの客観性」の両方を活用する「当事者セラピスト」として、当事者~支援者~社会の懸け橋になるべく挑戦中。精神・小児発達領域での臨床の他、研究や教育、セミナーやイベント企画など幅広く活動している。将来はバリチョイなキャンプ場のオーナーになりたい。
・CMT友の会 http://www.j-cmt.org/

CMT友の会代表の山田隆司さん(下)

「バリチョイ」な世の中を楽しもう 病気でもたくましく生きる キッズキャンプで子どもたちを支援

全国各地で講演などを積極的に行っている

 私のカフェには今日、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT病)を持つ山田隆司さんがお越しになり、話を聞かせてくれている。

 CMT病の患者は全国に6000人あまりで、従来あまり交流がなかった。そこで、インターネットが普及し始めた20年ほど前、ネットの「掲示板」を作った。

 自分の体験を生かし、自分にもできることとして、同じ病気を持つ方たちが気軽に交流、相談できる場がほしいと考えたからだ。

 作業療法士としてもリハビリテーションの現場に出て活動し始めた。

 単なる医療者という立場ではなく、共感し合える者として、患者に積極的に声をかけるなどしている。

 「病気や障害は治さなければならないのではなく、共存しながら生活をしていくものだと思うんです」

 自身が治らない病気とともに、生活しているからこそ、出てくる言葉だ。

 インターネットの掲示板にも、この考え方が生きている。医療や福祉では解決できないが、当事者同士だからこそ、交流を通じて見いだせたこともたくさんあった。

 掲示板で知り合ったのをきっかけに、直接会う機会も生まれた。参加したみんなが、その大切さや意義を口にした。

主体性をもって問題を解決していく

バリチョイ」な世の中を楽しもう 病気でもたくましく生きる キッズキャンプで子どもたちを支援

学会などで医療者に向けて病気の啓発や患者会の広報もしている

 掲示板を発展させる形で、2008年に患者会「CMT友の会」を設立、今では300人ほどの会員がいる。目指す姿を当初からこう掲げる。

 「患者自身が、主体性をもって問題を解決していく」

 活動の柱は二つ。
・CMTに関わる人たちの交流と情報交換
・CMTに関する情報収集と情報発信

 「会に参加することで自身の困りごとが明確になり、誰かの生き方を通して将来のイメージを膨らませてほしいのです」

 主体性を大切にするために、参加者一人ひとりに、目的を持って行動してもらうよう意識している。

 初めての参加者には「自分と近い人を探して声をかける」、何度か参加している方には「誰かの話を聞く」「自分の経験を語る」などのように。

1 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

suzuki_nobuyuki_300-300i

鈴木信行(すずき・のぶゆき)

患医ねっと代表。1969年、神奈川県生まれ。生まれつき二分脊椎の障害があり、20歳で精巣がんを発症、24歳で再発(寛解)。46歳の時には甲状腺がんを発症した。第一製薬(現・第一三共)の研究所に13年間勤務した後、退職。2011年に患医ねっとを設立し、より良い医療の実現を目指して患者と医療者をつなぐ活動に取り組んでいる。著書に「医者・病院・薬局 失敗しない選び方・考え方」(さくら舎)など。


新・のぶさんのペイシェント・カフェ 鈴木信行の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事