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医療ルネサンス

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[意思決定]面会制限<3>夫の胸中聞けず特養へ

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[意思決定]面会制限<3>夫の胸中聞けず特養へ

手作りの弁当やお菓子をバックにつめ、夫がいる施設に通うジュンコさん(神戸市で)

 神戸市のジュンコさん(77)は、こころのつかえを「手放せない」。夫の意思を大切にできたのか? その問いに答えが出せない。

 昨年5月、夫(81)が脳 梗塞こうそく で緊急入院した。エンジニアとして働き、定年後の2人暮らしを「今が一番いい」と言った夫は、中等度の認知症も患っていた。

 新型コロナウイルスの流行で、面会は禁止。病状を聞きに病院に通いつめたが、詳しい説明は受けられなかった。

 17日後、脳梗塞の治療を終え、リハビリ病院へ転院する日に再会した。車椅子の夫の姿が目に焼きついている。生気がない。すっかり無表情になり、髪は乱れ、爪は伸び、やせていた。ジュンコさんと長女が「お父さん!」と呼びかけても、キョトンとした顔で反応がなかった。

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