伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
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サトイモの煮物でサラダ…たまには変わったメニューを
こんにちは。在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
今回は、サトイモの煮物を使ったサラダのご紹介です
高齢者施設の調理に携わる方にとって、毎日のメニュー作りは、楽しいながらも時としてアイデアが浮かばなくなることもあります。とある施設で「サトイモのメニューは煮物くらいしか浮かばない。ほかにどんなメニューがあるか」というご相談を受けたことがあります。「もちろんサトイモの煮物は人気メニューで、文句を言われたことはないが、たまには変わったメニューを提供したい。新しいメニューを出すことで、利用者さんからの意見をもらえるのも楽しみだ」とのことでした。
その際に提案したのが、このレシピです。今回は、レトルトのサトイモの煮物を使用し、より簡単にできるようにしていますが、手作りのものでも構いません。
サトイモは潰しただけだとねっとりとして食べにくい場合もありますが、今回はマヨネーズやツナの油と混ぜることで、のみ込みやすくします。また、サトイモ自体が具材のつなぎの役割をするため、全部潰さず、半分は形を残したままでもおいしく食べられます。今回は軟らかさに配慮し、ツナとゆでたニンジンを具にしましたが、食べる方の口の機能に応じて、ポテトサラダのようにキュウリやタマネギを入れてもおいしくなります。
時には変わったメニューで、食卓での会話の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
[作り方]
(1) 常温程度のサトイモの煮物の水分を切り、1/2~1/4にカットする。ニンジンは千切りにして、少し軟らかめにゆでておく。
(2) サトイモに調味料とニンジン、ツナを加えて、手で潰すように混ぜる。この時の潰し具合は食べる方の状況に応じて変える。
(3) 冷蔵庫で1時間くらい冷やし、器に盛り付けてできあがり。
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
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