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公的年金って、いくらもらえるの?…将来の受給見込み額 ネットで試算
将来もらえる公的年金の見込み額を知るにはどうしたらいいだろうか。パソコンやスマートフォンから調べられるのが、日本年金機構の「ねんきんネット」だ。
社会保険労務士の椎野登貴子さんは「加入した年から現在まで、保険料の未納がないかなど、自分の年金記録を一覧できる」と活用を勧める。
利用は無料で、初めて利用する際は新規登録画面で自分の基礎年金番号や氏名などを入力し、ユーザーIDの発行手続きを申請する。5日程度でユーザーIDが書かれたはがきが届く。自分で設定したパスワードを入力し、ログインする。
マイナンバーカードを使う個人専用サイト「マイナポータル」を経由してねんきんネットを利用する方法もある。マイナポータルの「もっとつながる」機能で「ねんきんネット」と連携すると、ねんきんネットのIDがなくても試算などが可能だ。
試算は2種類。「かんたん試算」の場合、月収などが現在と同じ条件のまま60歳まで加入した場合の見込み額が表示される。「詳細な条件で試算」の場合は、「現在の職業を継続するか」や「受給開始年齢」など自分で入力した条件が反映される。
試算は保存でき、複数パターンを比較することも可能だ。未納期間などがある場合、後払い(追納)をした場合と、しない場合を比べることもできる。
ただ、試算はあくまで現状の年金額をもとにしたものであることには注意したい。実際の年金額は物価や賃金、少子高齢化の進み具合などで変動する。
椎野さんは「働き方が多様化し、転職する人やフリーで働く人が増えている。未納期間がないかや、老後の受給額が十分かを確認する必要性は高まっている」と指摘する。その上で「受給額が少ない場合は私的年金の活用を検討するなど、早め早めの対策が重要だ」と話す。
インターネット以外では、50歳以上の人であれば、年金事務所の窓口やねんきんダイヤル(0570・05・1165)で確認する方法がある。(沼尻知子)
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