田村専門委員の「まるごと医療」
医療・健康・介護のコラム
心臓弁膜症 自覚症状ありや健診で異常指摘も受診ほぼ5割にとどまる
心臓弁膜症ネットワークが患者アンケート
心臓弁膜症への理解や患者同士の連携を目指して活動している一般社団法人「心臓弁膜症ネットワーク」は2021年7月、患者にアンケートした「心臓弁膜症の療養状況と生活に関する調査報告書」をまとめた。症状に気づいたり健診で指摘を受けたりしても、病院を受診した人は半数程度にとどまっていることから、受診率を向上させる取り組みが必要としている。
心臓弁膜症は、加齢などが原因で心臓の弁が閉じにくくなったり(閉鎖不全症)、狭くなったり(狭窄(きょうさく)症)して血流が悪くなる病気だ。高齢化の進行とともに、患者は増加傾向にあるとされる。
アンケートは20歳以上の患者本人を対象に2020年10~11月、インターネットで行い、95件の有効回答があった。平均年齢は52.3歳で男女ほぼ半々だった。また、心臓病の種類では、僧帽弁閉鎖不全症が6割弱を占めた。
一般に心臓弁膜症は高齢者に多く、病気の種類でも大動脈弁狭窄症が最も多いとされる。インターネット調査の影響で回答者に偏りがあったことが考えられ、結果の解釈には注意が必要だとしている。
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