街で障害のある人と出会ったら~共生社会のマナー
医療・健康・介護のコラム
「男性女性共用トイレ」はなぜあるの? スタジアムや空港にある設備を理解しよう
ヨミドクターをご覧のみなさま、サービス介助士インストラクターの冨樫正義です。いよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開幕しました。新型コロナウイルスの影響で世界中から多くの人をお迎えすることは難しい状況ですが、それでも選手をはじめ、多様な人が日本を訪れています。今回は、スタジアムや空港などで様々な人をおもてなしするための設備についてご紹介します。
感覚過敏がある人のための部屋
センサリールーム(Sensory room) という言葉を聞いたことがありますか。センサリーとは、感覚や知覚という意味です。
発達障害の特性の一つに「感覚過敏」があり、人混みの視線、強い照明や大きな音が苦手な人がいます。スタジアムでは、歓声や場内アナウンス、ライトや音楽による演出などがあり、発達障害のある人が落ち着いて観戦できない場合があるのです。そこで、落ち着いた環境で、安心して過ごすことができるセンサリールームを設置しているスタジアムがあります。また、発達障害のある人の他、精神障害のある人のためにも、一時的に静かに過ごすことで気持ちを落ち着かせるカームダウン・クールダウン室が設置されているスタジアムや空港があります。
次に、「男性女性共用トイレ」についてです。
機能を分散したトイレの必要性については 以前のコラム でお伝えしました。障害や加齢による心身機能の低下により、異性による介助やオムツ交換のお手伝いが必要な人や、トランスジェンダーなどの性的マイノリティである人は、男性用・女性用と区分けされたトイレでは使用しにくいことがあるため、 男性女性共用トイレ が設けられていると助かります。
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