タレント・女優 青木さやかさん
一病息災
[タレント・女優 青木さやかさん]パニック症(4)嫌いで仕方なかった母が末期がん 「仲直りの最後のチャンス」とホスピスへ
高校生の時、小学校の教師だった両親が離婚した。思春期の娘にとって、それまで立派な女性の象徴だった母のイメージが崩れ、嫌いで仕方なくなった。大人になってからも、母とはずっと不仲が続いていた。
そんな母が一昨年、末期のがんでホスピスに入院した。
「仲直りするには、これが最後のチャンス」
知人のアドバイスもあり、地元・愛知県のホスピスまで、何度もハンドルを握った。
「お母さん」
「なに」
「ごめんなさい、わたしは、いままで、いい子じゃなくて」
今年5月に出版した著書「母」(中央公論新社)には、長年の確執を超えて、病床の母に謝罪の言葉をかけるシーンが生々しく描かれている。
最後に母と仲直りできたことは、「ある種の安心感」をもたらした。
以前のように他人を否定せず、怒らず、自分を認めることができるようになった。
「『他人を信用できず傷ついてしまう』という、自分の人間関係のストレスの根本には、それまでの母との関係性があったのだと思います」
母と仲直りして、次第にパニック症の薬も不要になっていった。病気がよくなった一番の要因は、母との仲直りだったと感じている。
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タレント・女優 青木さやかさん(48)
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