教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
ペットにかまれた…「腫れ」「痛み」「発熱」あれば感染症の疑い 死に至るケースも
Q ペットにかまれて、腫れちゃった。消毒すれば治ると思ったんだけど。
ヨミドック よほど強くかまれたんですね、歯形が残っている。すぐに医師に診てもらわないといけない場合もありますよ。
Q え、病院に行くの?
ヨ 犬にせよ、猫にせよ、ペットにかまれたりひっかかれたりしたら、感染症のリスクがあります。
注意が必要なのは、パスツレラ症や、カプノサイトファーガ感染症です。原因菌が、犬や猫の口の中にかなり高い割合ですみついています。
Q 感染すると、どうなるの?
ヨ パスツレラ症は、かまれて数時間から2日前後で激しい痛みが出てきて、ひどく腫れます。カプノサイトファーガ感染症の発症はまれですが、かまれて数日から1週間程度で、発熱や腹痛、吐き気に襲われます。最悪の場合は死に至ることもあります。
Q かまれたら、どうすればいい?
ヨ まず水道水で傷を洗い、清潔なガーゼなどで覆います。保冷剤や氷枕で、傷やその周りを軽く冷やすとよいでしょう。
Q 病院に行くのは、どういう時?
ヨ 傷の腫れがひどくなったり、 倦怠 感が出てきたりしたら、です。糖尿病や 膠原 病などの持病がある人は、傷の治りが悪く重症化する恐れがあります。
犬や猫にかまれて、神経などが傷つく可能性もあります。手足の傷を洗ったら、曲げ伸ばししてみて、しびれを感じたり痛みが走ったりした時も受診すべきです。
Q 腫れて痛みもあるんだけど。
ヨ 感染症を起こしている恐れがありますね。抗菌薬で治療をする必要があるので、外傷に対応してもらえそうな形成外科や整形外科、救急科などを受診してください。
どの動物にかまれたのか、いつかまれたかをしっかり伝えてください。
コロナ禍の外出自粛の影響か、2020年にペットとなった犬や猫は前年より14~16%も増えました。犬が人をかむ事故は減少傾向ですが、年4000件以上。事故に注意しながら、ペットと楽しく過ごしてください。
(野村昌玄/取材協力=南本俊之・市立函館病院形成外科医師、荒島康友・日本大学臨床検査医学非常勤講師)
ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。
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