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医療・健康・介護のニュース・解説

3~8週間ごとに発熱する子…「PFAPA症候群」の可能性も 

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 原因不明の発熱を、1~2か月に1回程度繰り返す子どもは、「PFAPA症候群」という病気の可能性があります。この病気の診断がついた場合、発熱時にステロイド薬を使ったり予防のために別の薬を飲んだりすると、症状を抑えられることがわかってきました。(影本菜穂子)

原因不明

PFAPA症候群…子ども 繰り返し発熱

 PFAPA症候群は、5歳までに発症することが多く、3~8週間ごとに、38~40度の高熱が4日程度続きます。のどにある 扁桃へんとう の腫れ、頭痛、首のリンパ節の腫れ、口内炎、 嘔吐おうと などの症状も出ます。川崎病やがん、遺伝性疾患など、似たような症状が出るほかの病気ではないことを確認し、診断します。

 何かの病原体に感染するなどの原因がないのに炎症に伴う症状が出るため、「自己炎症性疾患」と呼ばれています。2017年に、治療指針が作られました。

 発熱時は、ステロイド薬を投与します。効果が高く、飲んで半日以内に熱が下がります。ただ、発熱の間隔が短くなるという報告があり、症状が軽ければ使わないこともあります。

 また、胃薬の「シメチジン」を服用すると、一部の患者では発熱を防げることもわかってきました。この薬をPFAPA症候群の治療に使う場合は、公的医療保険の対象となりません。

 薬物療法の効果が乏しい場合は、扁桃を切除する手術も選択肢となります。ただし、多くの患者は10歳を過ぎる頃になると、自然と症状が軽くなってくるため、慎重に検討します。

服薬で軽減

PFAPA症候群…子ども 繰り返し発熱

 岐阜県の小学2年生の男児は3歳になってすぐ、39度前後の高熱が出ました。20~45日間隔でのどの痛みを伴う発熱を繰り返し、吐くこともありました。病院を受診しても、「風邪」と言われるだけ。症状はいつも5日間続き、通っていた幼稚園を休まなければなりませんでした。

 小学1年生になると、発熱の間隔はぴったり16日になりました。5か所目に受診した小児科医院で、「周期的に発熱する病気かもしれない」と岐阜大病院(岐阜市)を紹介されました。

 同大小児科教授の大西秀典さんは、PFAPA症候群と診断。男児は1日2回、シメチジンを飲むようになりました。今は、発熱の間隔が3か月以上空いたり、発熱しても37度台で治まったりしています。母親は「学校を休むことが減り、ほっとしました」と話します。

 この病気の国内の患者数は不明です。大西さんは「扁桃炎を繰り返す人の中には、かなりの割合でPFAPA症候群の患者がいると考えられます。認知度が低く、診断されていない子どもも多いと思われます」と説明しています。

 諏訪赤十字病院(長野県諏訪市)小児科副部長の竹内勇介さんは00~18年、長野県を中心に257人の患者の症状を調べました。発熱中でも約3割が比較的元気でしたが、約2割はぐったりとし、入院を繰り返す子どももいました。

 竹内さんは、「子どもの日常生活が制限され、家族も看病のために仕事を休むことが増えます。原因不明の周期的な発熱がある場合は、かかりつけ医にこの病気の可能性について相談してください」と話しています。

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