歌手 太田裕美さん
一病息災
[歌手 太田裕美さん]乳がん(2)浴びるほど飲んでいた…「お酒が良くないなんて」とがっかり
デビュー45周年の記念の年、2019年5月に乳がんと診断された。この年はコンサートも多く、仕事と病院のスケジュールを合わせ、手術は7月となった。手術前の6月には、1年前から計画していた夫婦での8日間のスペイン旅行を楽しんできた。
「予定を空けてあったし、合間に検査を受けて手術に備えました」。治療最優先というよりも、できるだけ仕事に影響しないように進めることにした。
手術は体への負担が軽い内視鏡によるもので、月曜日に入院して4日で退院。土曜日のコンサートに予定通りゲストとして出演し40分間歌うことができた。
日常のペースは病気に左右されなかったが、乳がんとわかって一変した生活習慣がある。「浴びるほど飲んでいた」というお酒。診断の後の医師の説明にショックを受けた。
「乳がんの発症と飲酒は関係が深いので、これからは控えめにしてください」
子供が生まれてから、お酒を飲む以外は、栄養バランスを考えたオーガニックな食事を習慣にして規則正しい生活を心がけてきた。風邪さえほとんどひかず、健康には自信があった。飲酒が自分の乳がんの原因とまでは言えないが、「大好きなお酒が良くなかったなんて」とがっかりした。
習慣を改めた。最初の診察の日、家に戻ったら飲もうと冷やしておいたワインは、治療を終えて経過観察になるまでの1年、そのままになっていた。
◇
歌手 太田裕美 さん(66)
【関連記事】