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介護のキホン

医療・健康・介護のコラム

訪問入浴ってどんなサービス? 浴槽・マットは持ち込みで<訪問入浴・リハビリ・看護>

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 介護保険には、前回紹介した訪問介護のほかにも、自宅で受けられるサービスが用意されています。今回は、入浴の支援やリハビリの提供などについてお伝えします。

 浴室で背中を流すなどの介助なら、訪問介護で対応できます。車いすの利用者や寝たきりの人など、自力でお風呂に入れない場合に利用を考えたいのが「訪問入浴」です。看護師ら3~4人のスタッフがポータブルの浴槽や防水マットなどを利用者宅に運び込み、体や髪を洗ってくれます。

 浴槽を設置するため、1畳半~2畳程度のスペースが必要です。入浴の前後に、体温や脈拍などのチェックを必ず行います。入浴は気持ちの良いものですが、体への負担もあるためです。

 貯水タンクやボイラーを備えた専用車両で訪問し、給水・給湯を行うことが多いようです。マンションの場合、台所から給水することもあります。主にトイレや浴室に排水します。

 訪問入浴サービスの利用者は約6万5000人(2019年4月現在)。その約9割が介護の必要性が高い「要介護3」以上です。

持ち込んだ専用の浴槽で高齢者の頭を洗う訪問入浴のスタッフ(アースサポート提供)

持ち込んだ専用の浴槽で高齢者の頭を洗う訪問入浴のスタッフ(アースサポート提供)

 訪問入浴大手のアースサポート(東京都渋谷区)によると、所要時間の目安は約40分。週2回ほど利用する人が多いそうです。森山典明社長が「入浴は生きる意欲を高めることにもつながります」と説明するように、このサービスには、QOL(生活の質)を高める効果も期待されています。

 次は「訪問リハビリ」です。「骨折は治ったけれど、階段の上り下りがつらい」「手がうまく動かなくなり、調理に苦労している」――などの状況を改善したい場合、検討してみましょう。

 理学療法士や作業療法士などの国家資格を持った専門職が、利用者が日々の生活で直面する困りごとを見極め、その解決のため自宅でリハビリを支援します。サービスを提供できるのは、原則として常勤の医師がいる病院や診療所、老人保健施設、介護医療院に限られます。

 理学療法士は主に、手足の曲げ伸ばしや筋力強化などを訓練します。作業療法士は主に、調理や洗濯などに必要な動作に着目してメニューを組み立てます。

 たいとう診療所(東京都台東区)の理学療法士、伊藤直人さんは「座ったままできる体操など、毎日1人でも続けられるリハビリを提案しています」と話します。

 訪問リハビリでは、安全に暮らせる生活環境を整える観点から、手すりの設置、 つえ などの福祉用具の利用を提案することもあります。

 自宅で暮らす高齢者に床ずれの手当て、服薬や点滴の管理などを行うのが「訪問看護」です。かかりつけ医の指示に基づき、看護師や保健師らが担当します。

 体調の急変時などに24時間対応をしてくれるところもあります。訪問看護ステーションわっか(東京都台東区)の看護師、浜屋健司さんは「自宅での 看取みと りまで支えるのがこのサービスの使命です」と話しています。(板垣茂良)

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 本人や家族が介護に直面する日はいつ訪れるかわかりません。連載「介護のキホン」では、サービス利用に役立つ知識を紹介していきます。すでに利用中の人も内容の見直しなどに活用してください。

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