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なかさとみ「吉本芸人 卵子提供で2人のママに」

医療・健康・介護のコラム

「親子は血がつながっていて当たり前」か? 変わる価値観

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「親子は血がつながっていて当たり前」か? 変わる価値観

 みなさん、こんにちは。なかさとみです。世の中の人々に少しでも卵子提供について知っていただくために、このコラムでは色々と詳しく書いていこうと思っています。今回のテーマは「遺伝的つながりのない子供」です。

血のつながりが強調される日本の文化

 まず、最初にお伝えしたいのが、日本は「誰々に似ているね」とか、「親子は血がつながっていて当たり前」という文化の強い国だということです。絵本の中でも「生まれてきた赤ちゃんは、お母さんにそっくりでした」というセリフが多かったりします。「似ている」ということに、非常に「価値」を置いている国です。

 卵子提供で産んだ子供を育てていて改めて感じたことは、赤ちゃんは、この世の知識を全く持たずに生まれて来るものなんだな、ということです。

 何の知識も持たずに生まれてきたけれど、成長する過程において「ママに似ているね」「パパに似ているね」とか、「おじいちゃんに似ているね」「おばあちゃんに似ているね」と言う周りの大人たちの会話を聞いて、親子関係について色々と知識を増やしていきます。その過程において、「親子は血がつながっていて当たり前」という言葉を知るのだろうな、と思ったのです。

 日本では特に、この言葉を使う人が多いです。コラムを読んでくださっている皆さんも、人生の中で一度は「親子は血がつながっていて当たり前」という言葉を周りから聞いたことがあるのではないでしょうか? 学校で、あるいは職場で、あるいは家庭のなかで、日本は至るところで、この言葉を見聞きすることの多い国だと私は思います。

時代とともに変わる価値観

 次に私が感じたことは、赤ちゃんがそうであるならば、私たち大人も本来は「何の知識も持たずに、この世に生まれた存在」だったわけです。しかしながら、私の親も類に漏れず、上記した言葉を使う親だったことと、私が生まれた昭和の時代はまさに「親子は血がつながっていて当たり前」な世の中でした。

 テレビドラマや映画でも何の疑問もなく、このような内容のものが多かったように記憶しています。なので、私自身も類に漏れず、大人になってもずっと「親子は血がつながっていて当たり前」だと思って生きてきました。

 しかし、今となってみれば、これこそまさに「価値観の違い」「捉え方の違い」「解釈の違い」なのだな、ということに気づいたのです。

 価値観は時代によっても大きく変わるものです。私の生まれた1970年代には、「おっさんずラブ」のような男性同士の恋愛をテーマにしたテレビドラマなど皆無でしたが、令和になった昨今は、このような内容のドラマが増えました。

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なか さとみ

 1971年生まれ。吉本興業所属芸人。2015年より不妊治療をしたが妊娠に至らず。卵子提供で2人の子どもを出産。19年1月10日、日本で初となる当事者による卵子提供自助グループ「アン・ネフェ」を発足。自身の経験をもとに発足以来、延べ200人以上の相談を受けている。

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