町田忍の昭和回想
回想サロン
ふた開けて 臭さ我慢の かくれんぼ
昭和は遠くなりにけり--。銭湯や手描き看板をカメラにおさめ、お菓子のパッケージを収集するなど、庶民の暮らしを見つめてきた町田忍さんが、懐かしいあれこれをイラストにして回想します。みなさんも古いアルバムや本、新聞を引っ張り出し、町田さんのイラストと合わせて、昔を振り返ってみてはいかがでしょうか。 |
路上のゴミ箱
昭和30年代後半になり、あまり使用されなくなっていたのが道路上のゴミ箱。家の前や庭先に設置された木製やコンクリート製の箱で高さ1メートルほど、蓋が付いていた。大八車がやって来て、箱から回収したゴミをかごに入れて、大八車の荷台に積んでいった。
ところが、多くの外国人が日本に来る東京オリンピックを前に、衛生上よろしくないと、路上に設置されたゴミ箱は撤去され、代わりに家庭のポリバケツのゴミ箱を使うようになった。
当時、路上のゴミ箱の中にあったのは、ほとんどが生ゴミ。かくれんぼの時など、ゴミの収集直後、空になった中に身を隠したこともある。とにかく臭かった。写真はコンクリート製のゴミ箱。現在でも、まれに置かれているところを見るが、ゴミ箱としては使用されていないようだ。
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