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医療・健康・介護のコラム

幸福長寿のすすめ(3)「よっこらしょ」と声が漏れたら…ロコモ対策は早いほど効果的

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  このシリーズでは、日本老年医学会の前理事長で、大阪大老年・総合内科学教授、楽木宏実さんに聞きます。(聞き手・山崎光祥)

幸福長寿のすすめ(3)  足腰鍛えてロコモ対策

 老年医学でフレイルと同様に重視される概念「ロコモティブシンドローム」は、「移動能力がある(ロコモティブ)」と「症候群(シンドローム)」を組み合わせた和製英語です。骨や関節、筋肉などの障害により、歩いて移動することが難しくなった状態を指します。

 ロコモが進行するとフレイルを招いたり、転倒や骨折、関節の病気の原因になったりして、要介護につながる恐れがあります。交通手段が発達した今は、ロコモを自覚しづらくなりましたが、椅子から立つ時に「よっこらしょ」と声が漏れるようになったら、「ロコモ度」を調べてみてください。

 ロコモ度は、〈1〉10~40センチの高さの台に座り、手を組んだまま両脚か片脚で立つ「立ち上がりテスト」〈2〉大股で2歩進んで距離を測る「2ステップテスト」〈3〉直近1か月の体の痛みや生活状況に関するアンケート「ロコモ25」――という指標により3段階で判定します。一つでもロコモに該当すれば医療機関を受診してください。テストなどの詳細は日本整形外科学会の予防啓発公式サイト「ロコモオンライン」(https://locomo-joa.jp/)に掲載されています。

 サイトでは足腰を鍛える運動法「ロコトレ」として、左右の脚を1分ずつ上げる「片脚立ち」と、お尻を後ろに引くようにして膝を2~3秒ずつ5、6回曲げる「スクワット」も紹介しています。いずれも転倒しないよう、つかまれる机を用意するなどして毎日各3セット続けましょう。

 前回のフレイル対策と同様、ロコトレも、たんぱく質とビタミンDを十分に摂取した上で行うことが重要です。対策を始めるのは早いほど効果的です。

楽木宏実さん

【略歴】
 楽木 宏実(らくぎ・ひろみ)
 1984年、大阪大学医学部卒業。89ー90年、米国ハーバード大学、スタンフォード大学研究員。2004年、大阪大学大学院加齢医学助教授、07年から同老年・腎臓内科学教授。内科学講座の改組により15年10月から現職。

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