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サッカーボールでのヘディングは小5から…脳にダメージの恐れ、練習に指針

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 日本サッカー協会は13日、ヘディングが脳にダメージを与える恐れがあるとして、子どもたちの練習を制限し、適切なメニューを促すガイドライン(指針)を発表した。幼児や小学校低学年には、風船やゴムボールを額に当てるような遊び感覚のメニューを推奨し、学年が上がるにつれて段階的にサッカーボールを使うよう呼びかけている。

 欧米では、サッカー選手が神経変性疾患で死亡するリスクが高いとの研究を受け、子どもたちのヘディングを禁じるケースがある。日本協会は「リスクについて科学的根拠は十分ではない」としながらも国際サッカー連盟(FIFA)などの取り組みを参考に、幼児から中学生までの練習方法をまとめた。

 指針では小学3、4年生には、柔らかい球を使うよう促した。サッカーボールでのヘディング練習は5、6年生からとし、その場合も頭部への衝撃や頻度などを考慮するよう求めている。頭と頭がぶつかりやすい空中戦の練習も、手でボールを取り合うよう推奨。ボールのサイズが大人と同じになる中学生についても、ヘディングの練習時は小学生サイズの使用などを求めている。

 

不安解消図る

 

 ヘディングが脳に悪影響を与える恐れを踏まえ、日本サッカー協会が13日、子どもたちに推奨する練習方法のガイドライン(指針)をまとめた。欧米で議論されてきたリスクについて初めて見解を示したものだ。

 2020年にはイングランドの協会が11歳以下の子どもたちのヘディング練習を禁じる指針を打ち出し、米国でも16年から同種の運用が行われている。日本協会は、こうした流れに乗りながらも一律に禁止せず、負荷を軽減するような練習方法を年齢ごとに示した。

 日本協会の谷諭医学委員(東京慈恵医大)は「(米国のような禁止措置は)社会的にも医学的にも根拠がなかった。ただし、否定する根拠もなく、適正なプログラムを組むのが良い」と説く。クラブや学校などで指導者たちの不安や迷いを解消する効果もある。

 脳のダメージ対策は近年、幅広い競技で課題とされ、Jリーグも今季、脳しんとうによる選手交代を追加できるルールを設けた。今回のヘディングによる負荷を減らしながら子どもたちの技術を磨く策も、時代の要請に応えるものだ。難しい両立だが、すそ野の指導者たちの理解と協力が欠かせない。(青柳庸介)

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