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著名人インタビュー

もっと知りたい認知症

認知症、地域で普通の暮らしを…海外に発信できる「日本の介護」

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スウェーデンの介護を日本で広めた…グスタフ・ストランデルさん(46)

地域で介護日本が手本に

 介護保険制度が始まった頃から約20年間、個人を大切にするスウェーデンの介護を日本で広めてきました。最期まで地域で暮らすことを目指し、千葉県の有料老人ホームなどで個人に合わせた認知症ケアを実践してきました。

 認知症になって施設で暮らすことになったとしても、住み慣れた地域とのつながりが保たれていれば、幸せを感じられると考えています。そんな暮らしを実現しようと続けてきた取り組みに、深いやりがいを感じています。

 高校2年の時、交換留学生として初めて日本を訪問。会う人から口々に「スウェーデンは福祉の国だね」と言われ、初めて母国が高福祉の国だと知りました。当たり前の日常を評価され、うれしかったのを覚えています。

 大学に入ると、日本とスウェーデンを行き来しながら、福祉を研究しました。

 当時の日本では、認知症の人を街なかで見かけることは、ほとんどありませんでした。地域から離れた施設で生活し、家族も存在を隠していたのです。

 スウェーデンも1960年代頃はそのような状況でした。それでも高福祉の国に変えることができたので、日本も変われるはずだと思いました。

 そこで28歳の時、スウェーデンの認知症ケアなどを広める活動を始めるために、在日大使館内に「スウェーデン福祉研究所日本代表部」を設立。研修や講演で紹介したところ、関係者から「言うのは簡単でも、実践するのは難しい」と言われたことから、自分でも実践しようと介護施設の支配人になりました。

 簡単に演奏できる「ブンネ楽器」を使う音楽療法、穏やかな会話をしながら手足などをさする「タクティールケア」。取り入れた手法は様々ありますが、個人を大切にしながら、地域で普通の暮らしをすることを重視してきました。

 初来日から約30年。その間に日本の介護は変わったと感じています。

 認知症の人を街なかで目にすることが普通になり、認知症について知ろうとする人も増えました。かつて日本人がスウェーデンの福祉を見学したように、アジアの人が日本を視察するようになっています。日本の介護は海外に発信できる力を秘めています。もっと誇りを持ってもいいのではないでしょうか。

 これからも現場に基づく取り組みを発信していきたいと考えています。(聞き手・村上藍)

  グスタフ・ストランデル  1974年、スウェーデン生まれ。スウェーデン福祉研究所所長を経て、2009~21年、千葉県浦安市の有料老人ホームなどの総支配人。今年4月から介護施設などを運営するこひつじ会グループ「朝日ケアコンサルタント」取締役。写真で手にしているのはブンネ楽器。

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