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市長「ほかの手術や入院を止めることにも」…札幌の医療逼迫

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市長「ほかの手術や入院を止めることにも」…札幌の医療逼迫

札幌市内の感染状況を説明する秋元克広市長(28日、札幌市役所で)

 北海道内では28日、新型コロナウイルスの新規感染者が219人確認され、今年最多となった。うち札幌市は170人。市内の医療機関の 逼迫ひっぱく 状況は昨秋に始まった「第3波」のピークを超え、大型連休を前に関係者は危機感を強めている。

子ども感染1・7倍

 

 新規感染者が200人を上回ったのは、1月15日以来。死者は札幌市、旭川市、居住地非公表の70~90歳代の男女計5人が確認された。変異ウイルスへの感染疑いは42人判明した。

 札幌市によると、市内では認可外保育施設で8人、医療機関で7人の感染がわかり、クラスター(感染集団)に認定された。既存のクラスターの感染者も幼稚園など5か所で増えた。

 幼稚園や小中高校など子ども関連の施設の4月の感染者は27日時点で153人で、前月の合計の約1・7倍に達した。子どもは感染しにくいとされていたが、変異ウイルスの拡大後は感染が目立っているという。

札幌市「休業要請も」

 

 札幌市内の感染者用病床440床のうち、27日時点で327人分が埋まり、確保病床数が同じだった第3波のピーク時(昨年12月)の302人を上回った。2か所ある軽症者ら向けの療養施設の利用者も増加し、市は道に増設を要請した。

 秋元克広市長は28日の記者会見で、「このままでは、ほかの手術や入院を止めることにもなり得る。連休中は家にいてほしい」と呼びかけた。感染や人出の状況によっては今後、飲食店などへの休業要請も辞さない考えを示した。

市外への拡大懸念

 

 往来が増える連休を控え、札幌市外への感染拡大も懸念される。27日の道の対策本部会議では、市外での感染経路不明者の割合が市内と同水準の37%まで上昇していることが報告された。

 鈴木知事は「人と人との接触機会を徹底的に抑えていかなければ、首都圏や関西圏のように爆発的な感染拡大につながる恐れがある」と危機感を示した。

若い世代でも症状重く…KKR札幌医療センター

 

 新型コロナウイルスの軽症・中等症患者を受け入れているKKR札幌医療センター(札幌市豊平区)の磯部宏病院長が28日、読売新聞の取材に応じ、感染者の急増で 逼迫ひっぱく する医療現場の窮状を訴えた。

 同病院では新型コロナ患者用に20床を確保しており、3月までは余裕があったが、4月はほぼ満床の状態が続いているという。症状が軽快した患者が転院しても新たな患者がすぐに搬送される状況で、磯部病院長は「『第3波』でもなかった事態が起きている」と述べた。

 患者の半数以上が変異ウイルスの感染者とみられることも、これまでと違う特徴だ。従来より回復にかかる期間が長いほか、若い世代でも症状がより重くなりやすく、30~40歳代の入院患者が増えているという。磯部病院長は、「スタッフは1年以上コロナと向き合っている。肉体的にも精神的にも紙一重のところで乗り切っている」と語った。

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