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[意思決定]人生会議 その後<3>生前聞いた言葉を「戻す」

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[意思決定]人生会議 その後<3>生前聞いた言葉を「戻す」

昨年9月に開かれた3回目の人生会議で、看護師の佐藤さん(左)と話す武田さん夫婦

 元介護タクシードライバーの武田靖男さん(享年68)(千葉県浦安市)が、昨年10月に亡くなるまで自宅で開いた3回の人生会議。全てに参加した一人が、訪問看護ステーション「あゆみ」(同市)の看護師、佐藤隆太さん(39)だ。

 一人残された妻の厚子さん(68)が社会で孤立しないか。靖男さんのそんな心配も受け止めてきた。

 靖男さんの死後、巨大な喪失感と後悔が厚子さんをのみ込んだ。佐藤さんは3回、自宅を訪ねた。

 「夫が息を引き取る瞬間、眠っていた。意識障害を起こした夫に症状を抑える薬を使った。その自分を許せない」と、厚子さんは言う。あの状況で入院に切り替えても、薬は使われただろうし、危険性によっては体の拘束もありえた。コロナ禍で面会できない別れさえあったというのに。

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