医療大全
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[熊本地震5年]赤ちゃんを救え<8>被災体験 未来に生かす
熊本地震の本震が発生した2016年4月16日、赤ちゃん38人を院外に送り出した後、熊本市民病院新生児集中治療室(NICU)のメンバーは、言い知れぬ喪失感を味わった。物が散乱し、壁に深い亀裂の入ったからっぽの病院。失ったものの大きさを痛感した。
それから3年半が過ぎた2019年10月、移転新築された新病院が開院し、病院はすべての機能を取り戻した。
「私には避難そのものよりも、新病院ができるまでが、とにかくつらかった」。新生児内科医師の猪俣慶さん(40)は振り返る。「私たちの病院を頼りにしていた患者さんとそのご家族に、不便で不安な思いをさせてしまった」
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