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大人の健康を考える「大人び」

医療・健康・介護のコラム

幸福長寿のすすめ(1)百寿者に多い「今が一番幸せ」 衰えても前向きに

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  このシリーズでは日本老年医学会の前理事長で、大阪大老年・総合内科学教授、楽木宏実さんに聞きます。(聞き手・山崎光祥)

◇ 
幸福長寿のすすめ(1)80歳の平均余命は男性9・18年、女性12・01年 人生100年時代を前向きに

 「健康長寿」と言われるように、誰しも健やかに長生きしたいと望むはずです。しかし、体力が衰え、認知機能が低下しても幸せを感じられれば幸せです。健康長寿だけではなく、高齢者が「いい人生だった」と最期を迎えるために「幸福長寿」を目指してほしいと考えています。

 厚生労働省の簡易生命表によると、2019年に80歳だった人の平均余命は男性が9・18年、女性が12・01年となっています。全ての団塊の世代が75歳以上の25年以降も80代や90代、100歳を超える「百寿者」は増えるでしょう。「人生100年時代」での高齢者の幸せは、社会や周囲から必要とされることだと考えられています。実現のためにも健康を保たなければなりませんし、心構えも大切です。

 心構えは大先輩の百寿者から学べます。百寿者には「今が一番幸せ」と感じる人が多いことが知られており、大阪大などが理由を探ろうと15年、兵庫県の13人にインタビューを実施。「前向きな気持ちで生きる」「あるがままの状態を受け入れる」などが幸福感を構成する要素だと分かりました。

 高齢になると身体や認知機能などの喪失、衰えといった現実に直面しますが、今ある機能をどう保ち、高めるかを前向きに考えるべきだと伝えています。

 もちろん、医療や介護を含む周囲のサポートも欠かせません。末永く生きようとする高齢者を全力で支え、大切にする社会であってほしいと思います。

 連載では、病気や老いなど 紆余うよ 曲折を乗り越えながら、後半人生を健康で、幸せに暮らすためのコツを紹介していきます。

楽木宏実さん

【略歴】
 楽木 宏実(らくぎ・ひろみ)
 1984年、大阪大学医学部卒業。89ー90年、米国ハーバード大学、スタンフォード大学研究員。2004年、大阪大学大学院加齢医学助教授、07年から同老年・腎臓内科学教授。内科学講座の改組により15年10月から現職。

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