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備える終活

医療・健康・介護のコラム

会っておきたい人は誰?…50代のエンディングノート 自分見つめ、今をよりよく

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互いのエンディングノートを確認しながら話す渡辺さん夫妻(神奈川県大磯町で)

互いのエンディングノートを確認しながら話す渡辺さん夫妻(神奈川県大磯町で)

松枝さんのエンディングノートの健康の項目。突然倒れた時に家族が困らないようにアレルギーの内容を細かく記してある

松枝さんのエンディングノートの健康の項目。突然倒れた時に家族が困らないようにアレルギーの内容を細かく記してある

 神奈川県大磯町の渡辺さん夫妻は3年前から、葬儀の希望や家族へのメッセージなどを記しておくエンディングノートをそれぞれ準備している。保険や資産などの書類ファイルも作り、20代の息子2人に保管場所も伝えた。

 子育てが一段落し、妻の松枝さん(54)が「終活」に関心を持ったのがきっかけだ。松枝さんは母親を病気で亡くした際、遺品の処分をどうするか、意向を聞いておけずに後悔した経験がある。「自分は家族を困らせたくない」との思いも強かった。

 葬儀や墓の希望などについてはまだ具体的でない部分も多い。それでも、どんな最期を迎えたいのかを考えることを通じて人生を振り返り、元気なうちにしたい旅行や、会っておきたい人なども整理されたという。

 夫婦で健康のことや、今後の過ごし方についてよく話すようになり、夫の貴将さん(55)も「定年後は楽器を始めたい」などと言うようになった。松枝さんは「年を重ねるごとに考えも変わる。自分や家族とよく向き合い、悔いのないように伝えていきたい」と語る。

コロナを機に

 人生の最期に向けて様々な準備をする「終活」。昨年は新型コロナウイルスで著名人が突然亡くなったり、家族と過ごす時間が長くなったりしたことから、「この機会に取り組みたい」と考える人も増えているという。

 葬儀や墓、財産の整理などは“死に支度”をイメージさせ、「関心はあるが自分にはまだ早い」と考える人もいる。でも、介護や医療の希望なども含めて、気力と体力のあるうちから考えた方がよいことは多くある。

 まずは、今をどう過ごしたいか考えるところから始めてもよいという。一般社団法人「終活カウンセラー協会」(東京)では、終活を「人生の 終焉しゅうえん を考えることを通じて自分をみつめ、今をよりよく自分らしく生きるための活動」と位置づけている。

 協会がまとめた「終活に大切な10のコト」には、「『ありがとう』と言いたい人をリストアップ」「自分の個性を書き出す」など、自分を見つめ直す内容も多く、参考にしたい。(粂文野)

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タブー視せずに

武藤頼胡(よりこ)さん

 では、実際にどう始めればよいのか。終活カウンセラー協会の代表理事を務める武藤 頼胡よりこ さん(50)=写真=に聞いた。

       ◇

 最近まで、葬儀や墓の話題は「縁起でもない」とタブー視されてきました。でもこれからは家族に迷惑をかけないため、自分で考えておかなければならない時代です。何歳から始めた方がよいといったことはないのですが、元気なうちが適齢期です。

 私の母は64歳で亡くなりましたが、病気が分かってからは、とても葬式の話など切り出せませんでした。年齢に関係なく、突然亡くなることだってあります。早めに家族とよく話し合い、互いの好みや考え方を知っておくことが大切です。

 はじめの一歩として役立つのがエンディングノート。質問項目に沿って書き進めていくと、自分の考えや不安を知ることができます。書店へ行けば多様な商品がありますが、分厚いものより、薄くてシンプルなものがお薦めです。書けそうなページからゆっくり進めましょう。

 高齢の親や配偶者に終活を始めてほしい場合も、まずは自分でやってみて良かった点を伝えることが大事です。自分ができることを整理しておけば、不安の軽減につながります。人生の締めくくりまでをどう生きたいのかを考えることで、充実した今を過ごせるはずです。(談)

 「人生100年」と言われる時代ですが、人生の締めくくりに向け、どんな準備をすればいいのか心配する人は少なくありません。「備える 終活」では、そんな悩みの解決に役立つ知識を紹介します。

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