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食いしばる「TCH」どう対処

 歯が悪くなる要因としては、歯周病のほかに、歯を食いしばることで悪影響が出る「TCH」があると、歯科医院で聞きました。知らずにTCHになっている人が多いのではないでしょうか。予防法や対処法を教えてください。(75歳女性)

上下の歯 意識して「離す」

菅沼 岳史 昭和大学歯科病院顎関節症治療科長 教授(東京都大田区)

 TCHは、「Tooth Contacting Habit(上下歯列接触癖)」のことで、上と下の歯を無意識に接触させる癖のことです。通常黙って口を閉じている時、上下の歯は接触しないで2ミリ程度離れた状態にあります。口を閉じる筋肉は休んでいますが、TCHによって歯が接触したまま弱い力で筋肉が働き続けることで疲れがたまり筋肉痛が生じます。この筋肉に痛みが生じた状態が「 咀嚼そしゃく 筋痛障害」という がく 関節症の病状のひとつです。

 TCHは長い間弱い力で歯が接触しているだけなので歯自体への影響はそれほど大きくありませんが、無意識に、あるいは意識的にかみしめてしまうような場合には負担が大きくなり歯周病に影響することもあります。ただ、歯が削れるのはまれです。

 予防法としては、口を閉じている時に上下の歯が接触しているかどうか、意識してみるとよいでしょう。「歯を離す」などと書いた紙をテレビや時計、トイレなどに貼り、目に入った時に歯の状態を確認します。歯が接触していれば離して顎をリラックスさせます。これを繰り返すことで歯を離すことができるようになってきます。

 原因として、ストレスとの関連性が指摘されており、ストレスの解消もTCHの予防につながります。 

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