医療大全
医療大全
[意思決定]認知症・番外編<4>患者から生活者、その先へ
青梅慶友病院 看護介護開発室長 桑田美代子さん
日本では、認知症の人に対するケアが存在しない時代がありました。その歴史を知れば、認知症本人の「意思決定」がいかに重要かが見えてきます。
1970年代以前、認知症の人は非人道的な対応をされていました。部屋に閉じ込められ、暴れれば手足を縛られ、過剰に薬を飲まされて行動を制限されました。人前でのオムツ交換もふつうでした。看護の現場では、お年寄りを世話するだけの仕事と、とらえられていたのです。
80年代に入り、家族会が発足したり、精神科病院に専門治療病棟がつくられたりしますが、 徘徊 や暴言などは依然、「問題行動」とみなされました。
この記事は読者会員限定です。
読売新聞の購読者は、読者会員登録(無料)をしていただくと閲覧できます。
【関連記事】