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楢戸ひかる「シニアライフの羅針盤」

医療・健康・介護のコラム

単身者の資金不足は「月2万7090円」 主婦も「ひとり老後」に備えよう!

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老後に不安を感じていない人はいない

 最後はひとりだとしたら、どうしたらよいのでしょうか?20年以上、家計の相談にのっている竹下さんは、「老後に不安を感じていない人の相談を、これまで受けたことがありません」と言います。そして、その多くが、「漠然と『老後資金が足りないのではないか?』という不安症候群」(以下、不安症候群)なのだそうです。

 「ひとり老後」を幸せに送るためには、不安症候群から具体的な一歩を踏み出すことが大切です。今回は、そのポイントを五つに絞ってご紹介します。

ポイント1 60歳以上単身者の不足額は月2万7090円

 いわゆる「老後2000万円問題」は、2017年の高齢夫婦の家計をもとに試算したものです。しかし、「直近(2019年)の調査データで同様に算出した不足額は、1200万円で収まる計算です。ちなみに、60歳以上の単身者(シングル)の数字を拾ってみると、月々の不足額は2万7090円で、不足総額を計算すると975万円でした」(竹下さん)

 不足額が2000万円だと思っていたけれど、その半分なら、老後のお金について、ちょっと考えてみる気が起きませんか?考え始めるスタートは、「夫婦ふたりで老後を過ごし始めるあたり」をイメージするくらいが、現実に即しています。

●総務省「家計調査」2017年と2019年の比較(高齢夫婦)

単身者の資金不足は「月2万7090円」主婦も「ひとり老後」に備えよう!

ポイント2 「自分は、どうなのか?」が大事

 ここで気をつけてほしいことがあります。「不足額は1000万円前後」という話は、あくまで平均値のデータで、「自分の数字」ではないという点です。人によってライフスタイルは様々なので、老後のお金は「一般論」ではなく、「自分は、どうなのか?」という「自分の金額」で考えてみることが大切です。そして「自分の金額」で把握したいのは、次の二つです。

<1>自分の年金額
<2>自分の家計状況

ポイント3 年金額は「ねんきん定期便」で確認する

 自分の年金額を正しく知る方法は、誕生日前後に送られてくる「ねんきん定期便」を確認するのが最善です。50歳以上であれば、このままの収入で働き続けた場合を前提とした見込み額が記載されており、もっとも正確な数字です。

 既婚の人は、遺族年金についても調べておくと安心です。遺族年金とは、生計を維持している人が亡くなったとき、残された家族に支給される年金です。たとえば、「夫が会社員で、妻が専業主婦」の組み合わせの場合、妻は「自分の老齢基礎年金」と、「遺族厚生年金」として夫の老齢厚生年金の4分の3を受け取ることができます。この場合、夫の老齢厚生年金の金額を確認すれば、ある程度は自分で試算できます。正確な数字が知りたければ、年金事務所で確認できます。

 50歳未満の人は、「ねんきんネット」でアクセスキーを使って試算すると、近似値を確認できます。そのひと手間が面倒だと感じる人は、保険会社などの公的年金の試算サイトを使えば、ザックリとした金額なら数分で試算できます。

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楢戸 ひかる(ならと・ひかる)

マネーライター
 1969年生まれ。大手商社に勤務後、90年代よりマネー記事を執筆。「誰もが安心してお金のことを学ぶ場」である「お金のリビング」を主宰。その入り口として、「ザックリ家計簿」ワークショップをオンラインにて開講中。詳しくはホームページ「主婦er」で。
 お金の記事だけでなく、「家族」や「暮らし」についてもコンテンツ更新中。

過去コラムはこちら

40代から備えよう「老後のお金」

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