「足底腱膜炎」改善せず
約8年前から、かかとが痛くなり、「足底 腱 膜炎」と診断されました。ステロイド注射などをし、ストレッチを勧められましたが改善せず、鎮痛剤も数種類試しました。ペインクリニックで神経ブロック注射と鎮痛剤を続けています。(82歳女性)
歩き方を修正 衝撃波治療も
南出 正順 稲毛整形外科院長(千葉市稲毛区)
親指をそらすと土踏まずの部分へ伸びる筋状の腱に触れることができます。これが足底腱膜で、足のアーチを支え、かかとにかかる衝撃を和らげます。ランニングや立ち仕事など、何らかの原因で負担がかかり、足底腱膜が引き伸ばされてかかとの骨から剥がれ、炎症を起こして痛みを感じるのが足底腱膜炎です。肥満や過度のウォーキングなども原因になります。
初期は、起床時に痛みで足がつけないものの、少しすると歩けるようになるため、悪化してから受診する人が多くみられます。
初期は安静や鎮痛剤が効きますが、一度痛めると治りにくく、靴底に保護パッドを入れたり靴底が軟らかい靴に替えたりします。リハビリで足のアーチを支える 後脛 骨筋を鍛え、かかとへの衝撃を和らげる歩き方にしたり、親指を反らして足底筋腱をストレッチしたりするのも有効。再発防止のためにも、原因をはっきりさせることが大事です。
衝撃波治療は、痛みを発生させる神経を衝撃波で破壊する方法です。半年以上激痛が続き、他の治療で治りにくい場合に行われます。長く悩まれている人は検討してもよいでしょう。