伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
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きなことジャガイモの茶巾…「何かに混ぜ込む」
こんにちは。在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
今回も、きなこを使用したレシピのご紹介です。
「小食だけど、エネルギーやたんぱく質は増やしたい」という相談を受けることがあります。
肉や魚にたんぱく質が含まれていることは知っているけれど、おかずを一品増やして食べることが難しい……。低栄養の高齢の方にみられる状況ではないでしょうか。
そんな時には一品増やすのではなく、現在食べることができている食事の中の、「何かに混ぜ込む」という方法を提案することがあります。例えば、お浸しをゴマ油入りの中華あえにする、ポテトサラダに粉チーズを入れる……など。今回のレシピも「混ぜ込んで栄養をアップさせる」レシピのひとつです。
きなこは細かい粉末のため、そのままの状態では、のどに貼りつきやすいものです。食材の周りにまぶしつけるだけでは、食べた時に口の中で粉末が粘膜に貼りついてしまう可能性があります。
今回はマーガリンを加えて滑らかにしたジャガイモに、きなこを混ぜ合わせることで、きなこも、ジャガイモも、しっとりと食べやすく仕上げることができます。ジャガイモのほかに、カボチャやサツマイモでもおいしくできます。
いつものおやつにこっそり、たんぱく質アップのもとを入れてみてはいかがでしょうか。
[作り方]
(1) ジャガイモは皮をむいて、1cm幅の半月切りにする(小さく切ることで火が通りやすくつぶしやすい)。
(2) ポリ袋に入れ、600Wの電子レンジで約3分加熱する。簡単につぶれるくらい軟らかくなったら、ポリ袋に布巾などをのせ、やけどに気を付けながら、滑らかに手でつぶす。
(3) (A)を加えてよくなじませる。
(4) 食べやすい大きさに等分し、ラップに包んで茶巾に絞る。食べる機能に応じて煮豆や甘納豆などをトッピングする。
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
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