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なかさとみ「吉本芸人 卵子提供で2人のママに」

医療・健康・介護のコラム

卵子提供は親のエゴなのか? どう生まれたかより、どう育てられるかが大切

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 みなさん、こんにちは。なかさとみです。卵子提供について少しでも知っていただくために、このコラムではいろいろな視点から詳しく書いていこうと思っています。今日のテーマは「卵子提供は親のエゴなのか?」です。

卵子提供は親のエゴなのか? どう生まれたかより、どう育てられるかが大切

 卵子提供というと、必ずといってよいくらい言われるのが「卵子提供は親のエゴ」という言葉です。この言葉、かなり一方的に「決めつけているなぁ」と思います。

すぐに答えが出ない問題

 なぜなら、私よりもずっと前に卵子提供でお子さんを産んで育てていらっしゃるご家族のなかには、非常に良い親子関係を築いて暮らしていらっしゃる方もいますし、私の家庭も今のところ、何の問題もなく暮らしています。卵子提供が親のエゴだったのか、エゴではなかったのかについては、「すぐに答えの出る問題ではないんだけどなぁ」というのが私の率直な気持ちです。

 「子供は生まれてくる親を選べない」とも言われます。これは卵子提供に限らず、すべての子供がそうだと思うのです。私の実父は毒父で、小さな頃から苦労することが多かったので、「なんで自分の父親はこんな人なんだろう。なんで、こんな親のところに生まれてきてしまったのだろう」とずいぶん長い間、悩み続けてきました。このように考えると、血のつながりよりも、どのような親にどんなふうに育てられるのか、の方がとても大切なことではないのかな、と私は思うのです。

妊娠・出産より長い親子として生きる時間

 日本では「なぜ子供を持つのか?」あるいは「どのように出産に至ったのか?」にばかり、スポットが当たりやすいのですが、考えてみれば、妊娠・出産の期間よりも、親子として生きていく時間の方がはるかに長いのです。「なぜ子供を持つのか?」という出産に至ることばかりを気にするのではなくて、もっと子育てそのものに光を当ててほしいなと思うのです。大切なのは「どうやって妊娠しましたか?」ではなくて、「どんなふうに育てていますか?」ではないでしょうか。

 当事者がこのように語ると、必ず飛んでくるのが「卵子提供で生まれた子供がかわいそう」「生まれてくる子供に迷惑をかけている」という意見です。しかし、実の親子でも、親の問題行為によって子供が迷惑を被っている例はたくさんあり、様々なことがニュースになる昨今です。卵子提供で生まれた子供たちを特に取り上げて、親から迷惑をかけられていると決めつけるのは違うと思うのです。小さな頃から適切に告知をしていれば、出自の問題で子供に迷惑をかけることはありません。むしろ、かわいそうと決めつけてしまう理解のない世の中によって、傷つくことの方が多いのです。

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なか さとみ

 1971年生まれ。吉本興業所属芸人。2015年より不妊治療をしたが妊娠に至らず。卵子提供で2人の子どもを出産。19年1月10日、日本で初となる当事者による卵子提供自助グループ「アン・ネフェ」を発足。自身の経験をもとに発足以来、延べ200人以上の相談を受けている。

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1件 のコメント

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卵子提供はそんな問題なの?

つめこ

精子提供はいいのに何で卵子提供は物議を醸すの? 出産能力と母性だけを根拠に何でも考えるのはよくないんじゃないだろうか? 多様性を尊重する時代に、...

精子提供はいいのに何で卵子提供は物議を醸すの? 出産能力と母性だけを根拠に何でも考えるのはよくないんじゃないだろうか? 多様性を尊重する時代に、卵子提供だけ人権がどうのこうのと言うのはうんざりする。子どもを欲しい人が、養子を得ようと、卵子提供で得ようと、精子提供で得ようと、自由でいい気がする。当然、子どもの幸福を第一に考えるべきだが。

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