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【独自】発熱者の専用室・マスク倉庫・換気扇…避難所のコロナ対策支援、国が費用7割負担へ

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 政府は新年度、災害避難時の新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、自治体が避難所に換気扇や洗面所など感染防止設備を整備する際の財政支援に乗り出す。費用の実質7割を国が負担するもので、地震などが起きた際にコロナとの「複合災害」を防ぐ狙いがある。

【独自】発熱者の専用室・マスク倉庫・換気扇…避難所のコロナ対策支援、国が費用7割負担へ

 具体的には、体育館など避難場所での対策が対象で、換気扇や避難者が手洗いに使う洗面所のほか、発熱者を隔離する部屋、マスクなどを備蓄する倉庫の整備が見込まれている。混雑緩和のためにトイレや更衣室、授乳室を増設したり、扉に触れずに開閉できる非接触式の自動ドアを設置したりすることも対象となる見通しだ。こうした整備を通じて、避難所での衛生環境の向上を図りたい考えだ。

 財政支援は、東日本大震災を教訓に設けられた「緊急防災・減災事業債」を活用する。地方自治体が公共施設の耐震化などを進める際に国が支援する仕組みで、この対象に感染防止のための施設整備を加える。4月にも総務相による関連の告示を行う予定で、これにより、整備費の7割を国が地方交付税で負担することになる。

 このほか、豪雨災害対策に取り組む福祉施設などに対する自治体の補助事業も対象に加える。高齢者や障害者の福祉施設に、避難用のエレベーターや階段、非常用電源、止水板、防水扉を整備したり、電源設備をかさ上げしたりする事業などを想定している。

 新型コロナの感染が続く中、多くの被災者が集まり、密集、密接、密閉の3密状況が発生しやすい避難所での感染防止対策は大きな課題となっている。内閣府によると、福島、宮城両県で震度6強を観測した2月13日の地震では両県で約150か所に避難所が一時設置され、250人余りが避難した。九州地方を襲った昨年9月の台風10号では、感染対策で避難所の定員を減らしたため、受け入れを断る例もあったという。

 総務省の担当者は「自治体には今回の対象拡充を活用し、感染症対策と災害対策を両立させてほしい」と話している。

  ◆緊急防災・減災事業債 =東日本大震災を受けて2011年度に創設された。自治体が防災・減災に必要な施設や設備を整備する際に、事業費全額分の地方債(自治体による借金)発行を認め、後年度に元利償還金の70%を国が地方交付税で手当てする仕組み。公共施設の耐震化や津波からの避難施設整備などが対象で、20年度までの時限措置だったが、25年度までに延長される。

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