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塗るだけでコロナ不活性化、長期間効果持続の液剤を紙卸会社が大量生産

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 環境素材の販売などを手掛ける兵庫県加古川市の紙卸会社「釜谷紙業」が、新型コロナウイルスを長期間、不活性化させる液剤の大量生産に乗り出している。国家規格に基づく第三者機関の試験では、塗った3か月後もウイルスが99・9%以上減少することを確認。同社は「東京五輪会場などでも感染防止に役立ててもらいたい」と利用に期待している。(新良雅司)

塗るだけでコロナ不活性化、長期間効果持続の液剤を紙卸会社が大量生産

釜谷紙業が生産しているクリーンフィックス

 「クリーンフィックス」という商品名の触媒水溶液で、主成分は特殊な酸化チタン化合物やケイ素化合物など。山口大学出身の研究者・岡原治男博士(工学)が開発した。

 同社によると、手すりやドアノブ、壁などに塗って乾かせば、接触した有害物質を分解し、抗ウイルス、抗菌、消臭などの効果が長期間続く。乾くと効果がなくなるアルコール消毒液などと違い、繰り返し塗る必要がない。光触媒とは異なり、暗所でも性能を発揮するという。

 日本繊維製品品質技術センター(東京)が国立感染症研究所の協力で実施した試験では、塗布後約3か月が経過した綿布に新型コロナウイルスを付着させ、暗所で2時間放置したところ、ウイルスが99・9%以上減少した。試験は日本産業規格(JIS)の定める方法で、結果は最高評価の「十分な効果あり」に該当する。

 これまでに、県立芸術文化センター(西宮市)や神戸国際会館(神戸市)などの大規模ホール、京福電鉄(京都市)や叡山電鉄(同)の車両など、300施設以上で採用された。

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姫路赤十字病院の受付窓口に抗ウイルス剤を噴霧する施工会社の作業員(6日、兵庫県姫路市で)

 新型コロナ患者を受け入れている姫路赤十字病院(姫路市)も6日、外来の待合室や受付などに施工。近く新型コロナ病棟にも散布する予定という。安田善彦事務部長は「第三者機関の試験で効果が長期間続くことが確認されており、品質的に信頼できるので採用した」と評価する。

 釜谷紙業の釜谷泰造常務は「頻繁に消毒する必要がなく、作業負担が軽減できるので、病院や高齢者施設、学校、ホテルなどで使ってもらいたい」と話す。市販価格は1リットル入り税抜き3万5000円。問い合わせは同社姫路事業所(079・253・2222)。

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