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もたつく小池氏に想定外の事態…首相は土壇場でシナリオ書き換え

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 菅首相は5日、緊急事態宣言の2週間延長に踏み切った。小池百合子東京都知事の延長要請に向けた動きや、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、「7日で宣言解除」という当初のシナリオを土壇場で書き換えた。

もたつく小池氏に想定外の事態…首相は土壇場でシナリオ書き換え

1都3県への緊急事態宣言の再延長を表明後、記者会見する菅首相(5日夜、首相官邸で)=源幸正倫撮影

 「緊張感が緩んできているという意見がある一方、『もう限界だ』という声があることも承知している。様々な声に思いを巡らしながら、もう一段、対策を徹底する決断をした」。菅首相は5日夜の記者会見で、苦しい胸の内を吐露した。

 首相は本来、予定通り7日で解除する腹づもりだった。しかし、千葉県の病床使用率の悪化がネックとなった。今月に入り、旧知の森田健作知事と一日に何度も連絡を取り、解除は厳しいとの感触を得ていた。

 宣言を解除し、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」を使う道も探った。これを1都3県側が断ったため「延長やむなし」との判断に傾いたようだ。

 新型コロナ対策分科会の尾身茂会長はもともと解除に慎重で、西村経済再生相や田村厚生労働相も同じ考えだった。「(感染状況の)数字が悪ければ仕方ない」。首相は2日、西村氏や田村氏も交えて開いた関係閣僚の会議で、そう漏らした。

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 一方、小池氏は同じ2日、森田氏や黒岩祐治神奈川県知事らと連絡を取り、「ワンボイス」で政府に2週間延長を突きつけるために動いていた。

 政府が要請をのめば、小池氏は自らの存在感をアピールできる。要請をはねつけられても、宣言解除で感染が再拡大した場合の批判は政府に向かう。どちらに転んでも、小池氏に損はない。1月の宣言発令前にも近隣3県の知事をまとめ上げ、政府を突き上げた「成功体験」がある。

 ただ、小池氏にとって想定外の事態が生じた。

 小池氏は事前調整の際、森田氏には黒岩氏らが延長要請に乗り気で、黒岩氏には森田氏らが乗り気だと、それぞれ説明していた。

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東京都の対策本部会議に臨む小池知事(5日、都庁で)=大石健登撮影

 だが、神奈川は感染状況が改善しており、黒岩氏はその時点で「ぎりぎりまで感染状況の数字を見る」つもりだった。森田、黒岩両氏が2日に連絡を取り合うと、小池氏の説明が事実と食い違っていることが露見した。そのあおりで、政府への要請内容を詰めるための1都3県知事のオンライン会議は2日から3日に延期となった。

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