乳がん
シリーズ
詠んで生きる・がん<3>病気・手術の経験に決着
[caption id="attachment_731576" align="alignnone" width="299"] 歌集を前に話をする梶原さい子さん(宮城県大崎市で)[/caption]
<わたくしの右胸にメスを入れしひと十年分を老いて笑まひぬ>
歌人の梶原さい子さん(50)が昨年刊行した第4歌集「ナラティブ」の一首。乳がん手術後の10年は、治療の一つの区切り。執刀した主治医の笑顔にも10年分の歳月が刻まれていた。
日本の女性は、欧米に比べ乳がんになる人が少ないとされてきたが、徐々に増え、現在では9人に1人の割合で発症するという。新たに診断されるのは年約9万人。一般にがんは「5年生存率」が治療の指標となるが、乳がんでは10年が再発の危険性が低くなる目安とされる。
この記事は読者会員限定です。
読売新聞の購読者は、読者会員登録(無料)をしていただくと閲覧できます。