文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

宋美玄のわーままクリニック

医療・健康・介護のコラム

流産、死産、脳の障害に…妊婦さんに注意してほしい感染症 怖いのはコロナだけじゃない

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

サイトメガロウイルス…他人の体液に触れない

 サイトメガロウイルスはどこにでもいるウイルスで、唾液や尿などの体液を介してうつります。これも、健康な人が感染しても問題ないのですが、妊娠中に初めて感染したり、免疫が低下した状態になったりした場合は、胎児に感染することがあります。

 胎児に感染すると、流・死産、耳や脳の障害が起きることがあります。小さな子供の世話をする際にスプーンやコップを共有しない、唾液などの体液がついたらしっかり手洗いをする、その他のシチュエーションでも、他人の体液に触れないようにする、などの対処が必要になります。新型コロナウイルスの感染対策は、サイトメガロウイルスの感染予防にもなるでしょう。

知識があれば母子感染を防げたケースも

 これらの感染症については、テレビやメディアで取り上げられるようになり、少しずつ知られるようになってきてはいますが、まだまだ「常識」とまではいかないようです。知識があれば母子感染を防げたかも知れないケースもあります。私のクリニックでは、啓発の意味も込めて、サイトメガロウイルスとトキソプラズマの抗体検査を、妊娠初期検査の中で実施しています。

 先天性トキソプラズマとサイトメガロウイルス感染症の患者会「トーチの会」は、母子感染についての啓発活動を行っています。ホームページも、会が作成したパンフレットも、とても分かりやすいので、私のクリニックでも妊婦さんへの説明に使わせていただいています。妊婦さんやこれから妊娠を考えておられる方は、ぜひチェックしてください。

 また、現在、「エリザベスと奇跡の犬ライリー」という、先天性サイトメガロウイルス感染症の娘エリザベスの母であるリサ・ソーンダースが書いた実話を元にした小説を絵本にしようという啓発プロジェクトが進行していて、クラウドファンディングも行われています。今はコロナ関連の社会活動に注目が集まりがちですが、ぜひ、こちらにも興味を持っていただき、ご協力いただけると大変うれしいです。(宋美玄 産婦人科医)

2 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

son_300

宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。
1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。 詳しくは宋美玄オフィシャルサイト

過去コラムはこちら

宋美玄のママライフ実況中継

宋美玄のわーままクリニックの一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事