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人気連載コラムニスト特別講演 不妊治療の「4つの負担」~「5.5組に1組」をめぐる現実とは?

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 病気や健康、介護、育児など、あなたの気になることは何ですか?

 ヨミドクターでは、「今、まさに知りたい」医療・健康のトピックをテーマに、その分野のプロフェッショナルにお話しいただく新企画「ヨミドクターメンバーズサロン」をスタートします!

 記念すべき第1回セミナーの講師は、人気連載「いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ」の執筆者、松本亜樹子さんです。今回はオンラインでの開催です。

「5.5組に1組」を取り巻く現状

人気連載コラムニスト特別講演 不妊治療の「4つの負担」~「5.5組に1組」をめぐる現実とは?

 加速化する少子化問題、その対策として菅総理が看板政策の一つに掲げているのが「不妊治療」です。

 厚生労働省は、2022年度に不妊治療の保険適用を拡大する方針を示しています。保険適用開始までの措置として、今年1月から助成制度が「所得制限の撤廃」「助成額が2回目以降も30万円」「助成回数は生涯で6回から1子ごとに6回」などと拡充されました。この背景には、不妊治療に取り組む人の急増があります。不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は18.2%。これは夫婦全体の約5.5組に1組の割合となります(第15回出生動向基本調査より)。

第15回出生動向基本調査より 日本産科婦人科学会の集計

 そして日本産科婦人科学会の集計によると、2018年に国内で体外受精は45万4893件行われ、5万6979人の子どもが生まれました。これは18年の総出生数(91万8400人)の16.1人に1人の計算です。2008年には、その数は50.2人に1人でした。10年間で大きく増加していることがわかります。

 これらのデータから見てとれるように、「不妊」は子どもを望む人の誰もが当事者となる可能性があり、社会全体で関心を持つべき問題であると、ヨミドクター編集部では考えています。

保険適用で「4つの負担」はどうなる?

松本亜樹子さん

 松本亜樹子さんは、自身の不妊治療体験者としての経験から、不妊に悩む人に寄り添い支える運動に取り組むNPO法人Fineを創設、理事長として17年間先頭に立って活動してきました。

 患者の経済的負担の軽減につながる今回の保険適用については「歓迎」としながらも、松本さんは「それで『4つの負担』が全て解決されるわけではありません」と言います。

 不妊治療の課題として、松本さんが以前から提言している4つの負担とは「身体的負担」「精神的負担」「時間的負担」「経済的負担」です。保険適用は「経済的負担」にとって支援となるものですが、「そこにとらわれ過ぎると、各論で終始してしまいかねないことが危惧されます」と松本さんは考えており、「この機会にもっと大局も見ていただきたい」と、コラム「いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ」の中でも触れています。

 松本さんが特に重要と考えている課題に、「不妊治療施設に対する公的なガイドライン作成と、わかりやすい情報開示の徹底」があります。

 本講座では、大きく動きつつある不妊治療を取り巻く状況、その変化と課題、そして不妊治療に今何が求められているのか、私たちにできることは何なのか、について不妊治療の最前線で活動する松本さんにお話しいただきます。

周囲に正しく知ってもらうことが、当事者の精神的負担軽減につながる

松本亜樹子さん

松本さんからの講座内容の紹介とメッセージ

 不妊や不妊治療は人知れず悩む方が多く、その悩みは多岐にわたります。Fineでは設立当初より不妊治療の課題は大きく4つあると考え、それを解決するための様々な活動を続けてきました。

 4つの課題とは、身体的負担、経済的負担、時間的負担、そして、それぞれにもれなく関わってくるのが最も重要な精神的負担です。これらの課題は、人によってその大きさや割合も違いますし、その環境によってその種類も変わってきます。それぞれになかなか重く、解決しがたい課題です。

 今でこそ、様々なところで「不妊」「不妊治療」という文字を見るようになりましたし、昨年から不妊治療は新政権の政策の柱の一つとされたことから、おかげさまで非常に注目を集めています。しかしながら、それは主に経済的負担や支援面にスポットが当てられ、それ以外の課題はあまり取り上げられていないようにも思います。

 精神的負担は、不妊や不妊治療を正しく知ってくださる方が増えれば、それだけでも軽減されることがたくさんあります。当日は、そうしたことを踏まえて、皆様とお話ししながらご一緒に理解を広めていただける時間にできればと思います。

講師プロフィル

松本 亜樹子氏(まつもと・あきこ)

 松本 亜樹子氏(まつもと・あきこ)
 NPO法人Fine理事長/国際コーチング連盟認定プロフェッショナルサーティファイドコーチ

 長崎市生まれ。不妊経験をきっかけとしてNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げ、不妊の環境向上等の自助活動を行っている。自身は法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ、アンガーマネジメントコンサルタント等)、研修講師として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)など。

Official site : http://coacham.biz/

NPO法人Fine について

 不妊体験をもつセルフ・サポートグループとして、2004年に任意団体として設立。「不妊治療患者が正しい情報に基づき、自分で納得して選択した治療を安心して受けられる」環境、また「不妊体験者が社会から孤立することなく、健全な精神を持ち続けられる」環境を整えることを目指し、広く一般市民(主として同じく不妊体験をもっている男女)を対象として、情報交換およびネットワーク構築事業、情報提供事業、啓発事業、カウンセリング事業を行っている。また、公的機関への働きかけなどを行うことによって、不妊に関する啓発活動、意識変革活動にも取り組んでいる。

開催概要

タイトル 不妊治療の「4つの負担」~「5.5組に1組」をめぐる現実とは?
日  時 2021年3月26日(金) 19時~20時30分
講  師 松本亜樹子氏(NPO法人Fine代表)
※司会・聞き役:藤田勝(ヨミドクター副編集長)
内  容 ①ミニ講演:不妊治療をめぐる現状と課題
       ②松本氏と藤田副編集長とのトークセッション
     ③Q&A
開催方法 オンライン配信(Microsoft Teams ライブイベントを利用)
参加方法 前日までに送付される視聴URLから参加できます
※視聴方法については、本文下部「視聴方法について」をご覧ください。
参加対象 ヨミドクターに有料登録した読売新聞オンラインの読者会員全て
参加料  無料
参加条件 3月19日段階で、ヨミドクターに有料登録した読売新聞オンラインの読者会員であること
主  催 ヨミドクター (社)読売調査研究機構

本企画への参加方法

 本企画にご参加いただけるのは、ヨミドクターに有料登録いただいた、読売新聞オンライン「読者会員」の方です。

 3月19日までにヨミドクター有料登録をいただいた全ての方に、本講座にご参加いただくための視聴URLを前日までにメールにてお送りします。

 ※「ヨミドクター有料登録」とは:
月額220円(税込み 申し込み月は無料)で提供される「24時間電話医療相談サービス」です。「健康についての相談」と「こころについての相談」(受付時間あり)ができます。保健師、看護師、管理栄養士など経験豊かなスタッフが、ご相談の内容に応じて24時間365日お答えします。内容によっては250名の専門医とのトリオフォンも可能です。
本講座は「24時間電話医療相談サービス」に加わる、新しいサービスです。登録料は変わりません。
「24時間電話医療サービス」の詳細:/tel-consul/ 

<視聴いただける方>

 視聴URLをお送りするのは、以下の三つのいずれかに該当する方です。

①すでにヨミドクター有料登録いただいた読売新聞オンラインの読者会員の方

②これから新たにヨミドクター有料登録をいただく読売新聞オンラインの読者会員の方

③これから新たに読売新聞オンラインの読者会員に登録し、その後、ヨミドクター有料登録をいただく読売新聞購読者の方

※②③とも3月19日までに登録された方が対象となります。

「読者会員」とは、現在、読売新聞本紙を購読され、かつ読売新聞オンライン読者会員としてすでにご登録いただいている方です。

 ※なお、「読者会員」と「一般会員」は異なりますので、ご注意ください。読売新聞本紙を購読いただいている方で、読売新聞オンラインに「一般会員」として登録されている方は、「ID統合」していただくことで「読者会員」となります。「ID統合」を希望される方は、こちらの「ヨミドクターの会員登録(読者会員、一般会員)についてからお願いします。1ページ目中程「ID統合の方法」をご参照ください。

 ※ご自身の登録状況は、ヨミドクターにログインすると、トップページ右上の「登録情報」で確認できますが、ご不明な点があれば、読者センターデジタル担当(電話)0570-043435(午前9時~午後6時)にお問い合わせください。

◆上記①の方には、前日までに視聴URLをメールにてお送りします。お申し込み手続きはございません。

ヨミドクターログインページ(図1)

(図1)

「ヨミドクター有料登録」のページ(図2)

(図2)

「ヨミドクターの会員登録(読者会員、一般会員)について」のページ(図3)

(図3)

◆②の方は、ヨミドクター有料登録をお願いします。

1 ヨミドクターログインページ(図1)で読売IDとパスワードを入力していただき、ヨミドクターにログインしてください。

2 ログイン後、下記のURLをアドレスバーにコピーペーストするなどして「ヨミドクター有料登録」のページ(図2)にアクセスし、有料登録をお願いします。

◆③の方は「読者会員」登録後、上記②と同じ方法でヨミドクター有料登録をお願いします。

1 「ヨミドクターの会員登録(読者会員、一般会員)について」のページ(図3)にアクセスし、1ページ目始めの「読売新聞をご購読で読売IDをお持ちでない方」の「読者会員登録はこちら」からご登録ください。

2 ヨミドクターログインページで読売IDとパスワードを入力していただき、ヨミドクターにログインしてください。

3 ログイン後、下記のURLをアドレスバーにコピーペーストするなどして「ヨミドクター有料登録」のページ(図2)にアクセスし、有料登録をお願いします。

【視聴方法について】

 本講座は、Microsoft Teamsライブイベントを利用して行います。

 参加者には、前日までに視聴URLをメールでお送りします。

 Microsoft Office365のアカウントがなくてもご参加いただけます。

 PCではブラウザからご参加いただけますが、スマホからはTeamsアプリのダウンロードが必要となります。

 詳しくは、こちら(Teams ライブイベントへの参加方法)をご覧ください。

※企画内容、時間などは予告なく変更になる場合があります。

※講師の急病や天災、その他やむを得ない不可抗力の事情が生じた場合には、当日でも講座を中止することがありますのでご了承ください。

※配信中のインターネット環境によっては、画像・音声の乱れが表れる場合がございます。

 Wi-Fi環境など高速通信が可能な、電波の良いところでご視聴ください。

※講座の様子は、事後に主催者が運営・管理する媒体で記事や動画として掲載されたり、公式SNSで紹介されたりする場合があります。

【ヨミドクターの「医療相談室」と有料登録について】
 ヨミドクターには、体の悩みなどの医療相談に対する専門医の回答をご覧いただけるコンテンツ「医療相談室」があります。読売新聞の記事やヨミドクターのコンテンツでお答えした医療相談を掲載しています。体の部位ごとにQ&Aがまとまっているので、知りたい情報を簡単に探せる便利なコンテンツです。/iryo-sodan
 読売新聞オンラインの読者会員は、このコンテンツでオンライン相談が投稿できます。さらに、ヨミドクターに有料登録いただいた方は24時間365日の電話医療相談が利用できます(相談料・通話料は無料です)。

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