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一病息災

闘病記

[歌手 今陽子さん]狭心症(3)認知障害の母にどなり、やけ酒…自己嫌悪がストレスに

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 狭心症へのカテーテル治療は無事に終わった。胸の痛みはすっと消えた。

 局所麻酔のため、治療中も意識ははっきりしていて、認知障害の母親を自宅に残してきたことが、常に頭から離れずにいた。

[歌手 今陽子さん]狭心症(3)介護ストレス 自己嫌悪

 このときは都内に住む弟が駆けつけて、母に付き添ってくれて助かった。だが、それまでの介護の負担が、自分の心臓をじわじわと圧迫してきたことは間違いなさそうだった。

 いつも明るく、元気だった母親に異変が起きたのは4年前。彼女が90歳のときだった。ずっと元気に家事をこなし、芸能界で多忙な娘の経理作業を代行してくれるほど、頭も体もしっかりしていた。

 ところが、突然、気力を失ったように、ぼうぜんとするようになった。食欲はなくなり、自分のハンドバッグやキャッシュカードを置いた場所がわからなくなった。食事のために外で待ち合わせをしても、その場所にたどり着けなくなった。

 相談した医師には「老人性うつ」と診断された。

 ショックだった。

 誰にでも、年齢が積み重なり、老いは平等にやってくる。わかっていても、母親に対して、イライラしてどなったり、やけ酒に走ったりしてしまった。

 そんな行為は、自己嫌悪へと姿を変え、さらなるストレスとして自分の胸の中に蓄積してきた。

歌手  (こん)陽子(ようこ) こさん(69)

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