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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

医療・健康・介護のコラム

年々高くなる血圧…遺伝も影響、40歳過ぎたら朝の測定を

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妊娠中の高血圧、更年期に再び

 実はOさんは30歳代前半で妊娠中に高血圧を指摘されていた。母方は高血圧治療をしている親族が多いという。妊娠中に血圧高値を指摘されていた場合、産後改善しても更年期頃までに再び高血圧となることがある。Oさんとは違い、家族歴がはっきりわからない方もいるが、大方は遺伝の要素が強い。特に下の血圧が高い場合はそのケースが多い。

改善すれば減薬・服薬中止も

 体重の減量や減塩を3か月ほど続けても、上が140以上または下が90以上の場合は、薬の内服治療を開始してほしい。

 よく、薬を飲み始めたら一生続けなければならないから飲み始めるのは嫌だと言われることがある。しかし体重減少やストレスの低下など生活習慣により血圧が低下する場合もある。また暖かい季節には血圧が低くなる傾向がある。私の患者さんの中には状況に応じて服薬量を減量していただいたり、中止いただいている方もいらっしゃる。

 血管を水道管に例えれば、人生で何十年か使ってくれば、ある程度傷んできても仕方ないということがご理解いただけるだろう。内圧を低くして守ってあげることは、重要だ。40歳を過ぎたら、体温だけでなく朝の血圧測定も気にかけてほしい。(常喜眞理 医師)

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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