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街で障害のある人と出会ったら~共生社会のマナー

医療・健康・介護のコラム

視覚障害がある人の大学入試 「試験時間の延長」が必要な理由

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回答方法の選択肢も増やして

 視覚障害者の普段の学習環境は、問題を点字で読み、パソコンで回答している人、問題を口頭で読み上げてもらい、点字で回答している人など様々です。このことからも、回答方法を一つに絞るのではなく、選択肢を増やすことが望ましいのがお分かりいただけると思います。

 かつての大学入試センター試験では、視力の数値によって、試験の時間延長の可否を決めていました。大学入試センターは2021年度から、視力の数値だけではなく、障害の状態(視野障害、明暗機能の障害など)によって決めるよう、「受験上の配慮」に変更を加えました。この変更によって、今まで受験をあきらめていた人が挑戦でき、受験する人が能力を発揮できる環境になってほしいものです。

WEB出願には読み上げソフト でもPDFファイルには使えず

 私が受験生の時は、入学願書も、拡大文字や点字のものはなく、代読・代筆を依頼していましたが、最近多くなったWEBでの出願なら、パソコンの読み上げソフトを使用して内容を読むことができます。しかし、WEB上でも、説明文や願書やマニュアルがPDFファイルになっていると、読み上げソフトで文字を認識できないことが多いです。視覚障害者にとっては、情報のバリアがまだまだ存在しているのです。WEB出願のサイトを作成するときには、視覚障害のある当事者の意見を聞いて、誰もが自力で申し込める仕組みを構築していただければと思います。

 いかがでしょうか。視覚障害者が入学試験を受けるには、まだまだ個人で解決しなければいけないバリアが存在しています。学校にとっては、様々な人が受験することを前提に準備することで、多様な人材を迎えることができます。そのためにも、様々な人の意見を取り入れることの大切さを感じていただければうれしいです。(平野恵 サービス介助士アドバイザー)

 このコラムでは、サービス介助士の学びから高齢な方や障害のある方のお手伝い方法をお伝えする他、認知症や災害時のお手伝い方法など、これからの生活で身に付けていただきたいことをご紹介していきます。

参考文献:

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冨樫 正義(とがし・まさよし)

冨樫 正義(とがし・まさよし)
 1973年、埼玉県生まれ。桜美林大学大学院卒(老年学研究科修士号)。東洋大学国際観光学部非常勤講師。法律事務所、不動産関係会社、人事コンサルタント、専門学校講師を経て、現在、サービス介助士、防災介助士、認知症介助士などを認定・運営する団体「公益財団法人日本ケアフィット共育機構」(0120‐0610‐64)のインストラクターとして、年間50社以上の企業対象研修を担当するほか、企業のバリアフリー・ユニバーサルデザインのコンサルティングも行う。

平野 恵(ひらの・めぐみ)

平野 恵(ひらの・めぐみ)
 視覚障害と軽度の移動機能障害がある。2歳から4歳まで盲学校幼稚部、その後、小学校から高校まで養護学校(現在の特別支援学校)に通い、高校まで車いすを使用して生活をしていたが、大学入学後の訓練を経て、現在では白杖のみで歩行している。日本ケアフィット共育機構事務局に勤務。サービス介助士アドバイザー。

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