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田村専門委員の「まるごと医療」

医療・健康・介護のコラム

ステージ4大腸がん 無症状なら「手術せず抗がん剤」が標準治療に JCOG

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抗がん剤単独治療群 9割近くが最期まで手術不要

  抗がん剤治療が効いて、その後に治癒を目的とした手術ができた患者は、抗がん剤治療単独グループが5人(6%)、最初に原発巣の手術を加えるグループが2人(3%)だった。

 抗がん剤治療単独グループで、その後に症状緩和を目的にした手術が必要になったのは13%だった。87%は最期まで手術を必要としなかった。

 原発巣の切除を行うグループでは、手術後の合併症で3人が死亡した。治療に伴う有害事象は、原発巣の手術を併用したグループの方が頻度や重症度が高かった。

診療指針を改定へ 科学的根拠に基づく治療法選択の普及目指す

 金光さんは記者会見で、今回の研究によって無症状の患者への原発巣手術はしない方がよいことが明らかになったことで、「手術による負荷を減らすという点で、患者さんにとってのメリットは大きいと思う」などと強調した。抗がん剤単独治療でも生存期間に差が認められなかった理由については、抗がん剤治療そのものの進歩も非常に大きいのではないかと述べた。

 研究結果が論文として発表されたことで、診療ガイドラインの改定へとつながるとみられる。金光さんは「ガイドラインが改定されれば、多くの医療者の診療態度が変わっていくことが予想される」などとして科学的根拠に基づく治療法普及への期待を述べた。(田村良彦 読売新聞専門委員)

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田村 良彦(たむら・よしひこ)

 読売新聞東京本社メディア局専門委員。1986年早稲田大学政治経済学部卒、同年読売新聞東京本社入社。97年から編集局医療情報室(現・医療部)で連載「医療ルネサンス」「病院の実力」などを担当。西部本社社会部次長兼編集委員、東京本社編集委員(医療部)などを経て2019年6月から現職。

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