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町田忍の昭和回想

回想サロン

父さんの 秘密を食べる 白ポスト

 昭和は遠くなりにけり--。銭湯や手描き看板をカメラにおさめ、お菓子のパッケージを収集するなど、庶民の暮らしを見つめてきた町田忍さんが、懐かしいあれこれをイラストにして回想します。みなさんも古いアルバムや本、新聞を引っ張り出し、町田さんのイラストと合わせて、昔を振り返ってみてはいかがでしょうか。
 記事の最後にコメント欄がありますので、よろしければ、あなたの懐かしい思い出を投稿してください。

白ポスト

父さんの 秘密を食べる 白ポスト

 ポストと名前がついているが、郵便物は入れてはいけない。未成年に有害とされた雑誌や本を、子供のいる家には持って帰れないからと、捨てていく箱だ。私の知る限りではおそらく昭和30年代後半くらいには登場していたと思う。当時はまだビデオやDVDなどなく、雑誌や本がこのポストに入っていた。

 40年間ほど白ポストを記録してきたが、様々な形がある。絵は愛知県瀬戸市にかつてあったもので、完全手作り。紙を食べる羊の形が凝っていた。その後、ビデオが捨てられることも多くなった。設置主体はいろいろで、防犯協会やPTA、ライオンズクラブなどである。姿を消しつつある印象だが、置いたばかりのきれいなものをたまに目にする。

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町田 忍(まちだ・しのぶ)
1950年、東京都出身。庶民文化研究家、エッセイスト。銭湯や缶ジュースなど100を超える研究テーマを持つ。著書に「町田忍の手描き看板百景-美あり珍あり昭和あり-」(東海教育研究所)、「戦後新聞広告図鑑」(同)、「マッカーサーと征露丸」(芸文社)、「銭湯 『浮世の垢』も落とす庶民の社交場」(ミネルヴァ書房)など。

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2件 のコメント

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もう一つの白ポストはどこのもの?

ぬぬに

はじめまして。町田さんにはおよびもつきませんが、 わたしも白ポストを研究しています。 白ポスト写真館というブログを運営しております。 写真の白ポ...

はじめまして。町田さんにはおよびもつきませんが、
わたしも白ポストを研究しています。
白ポスト写真館というブログを運営しております。

写真の白ポスト(下谷防犯協会)は、
どちらに設置されていたものでしょうか。
現存しているものなら、見に行きたいです!
下谷とは東京都台東区の下谷でしょうか。

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町田忍

お世話様です。写真のペンギンポストは40年近く前、日暮里駅構内にあったものです。

お世話様です。写真のペンギンポストは40年近く前、日暮里駅構内にあったものです。

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