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Dr.三島の「眠ってトクする最新科学」

医療・健康・介護のコラム

「90分の倍数でアラームをセットすると、朝の目覚めが快適になる」は本当か?

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 こんにちは。精神科医で睡眠専門医の三島和夫です。睡眠と健康に関する皆さんからのご質問に、科学的見地からビシバシお答えします。

 寝起きが苦手で、朝の目覚め感を少しでも良くしようと工夫をしている方が多くいます。よく言われる「90分の倍数の時間で目覚ましをかけると起きやすい」もその一つ。これは本当に効果があるのでしょうか?

レム睡眠にタイミングを合わせても

「90分の倍数でアラームをセットすると、朝の目覚めが快適になる」は本当か?

 「会社に遅刻しないように起床するのが大変」

 「目覚ましでいったん目覚めても、眠気が強くて二度寝をしてしまう」

 睡眠不足が 蔓延(まんえん) する日本、毎朝寝床から抜け出すのに苦労している人も多いと思います。特に冬は日の出が遅く、起床時刻になってもまだ外が暗いので、体も心も目覚めにくいですよね。目覚まし時計をセットしても、なかなか一回では起きられず、時にはアラームが鳴ったことすら気付かずに寝坊をしてしまった方もいるのではないでしょうか。

 そのような方々のために、起床しやすい目覚ましのかけ方を紹介しているサイトがたくさんあります。「好きな曲をアラーム音にする」「スヌーズを小刻みに設定する」「日によってアラーム音を変える」など、提案している方法は様々です。

 中でも、「アラームを90分の倍数でかける」は広く言われています。レム・ノンレム睡眠サイクルに合わせて、90分おきに睡眠が浅くなるので、それに合わせてアラームをかけると目覚めやすい、というのがその根拠とされています。

 でも、本当に効果があるのでしょうか?

 確かに、睡眠の深さには周期性があります。睡眠の前半部分に深いノンレム睡眠が現れ、後半になるにしたがって浅いノンレム睡眠が主体になります。その間に、平均すると約90分周期でレム睡眠が現れます。レム睡眠中は大脳皮質の活動がかなり活発で、覚醒に近い状態にあり、そのためしばしば夢を見ることでも知られています。「アラームを90分の倍数でかける」のは、この脳活動の高まっているレム時間にタイミングを合わせて目覚める作戦です。

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三島和夫(みしま・かずお)

秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座 教授

 1987年、秋田大学医学部卒業。同大助教授、米国バージニア大学時間生物学研究センター研究員、スタンフォード大学睡眠研究センター客員准教授、国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事。著書に『不眠症治療のパラダイムシフト』(編著、医薬ジャーナル社)、『やってはいけない眠り方』(青春新書プレイブックス)、『8時間睡眠のウソ。日本人の眠り、8つの新常識』(共著、日経BP社)などがある。

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