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田村専門委員の「まるごと医療」

医療・健康・介護のコラム

地域医療の再生へ「改革の本丸は民間病院」「都道府県が病院と契約を」

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都道府県は議論の情報開示を

 本書では、日本の医療界が抱える「何ちゃって急性期病院」や「医療軍拡競争」の問題がなぜ生じるのかなどについても、かみ砕いて解説した。病床数は多いのに、新型コロナの患者を受け入れる病床は足りないという、今の新型コロナをめぐる課題の根源にあるものだ。

 三原さんは、通信社記者から研究機関の研究者に転じた。筆者は「患医ねっと」の勉強会などを通じて10年来、折々に話を聞かせていただき、明解な分析や示唆を与えていただいている。

 本書にも元ジャーナリストらしい視点があちこちに感じられ、なかでも情報公開に後ろ向きな自治体に対する姿勢はとりわけ厳しい。地域医療構想をめぐる現場での議論について、都道府県の議事録などの情報開示が極めて不十分であるとして、厳しく指摘した。住民や医療機関側の理解のためにも情報公開が欠かせない。(田村良彦 読売新聞専門委員)

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田村 良彦(たむら・よしひこ)

 読売新聞東京本社メディア局専門委員。1986年早稲田大学政治経済学部卒、同年読売新聞東京本社入社。97年から編集局医療情報室(現・医療部)で連載「医療ルネサンス」「病院の実力」などを担当。西部本社社会部次長兼編集委員、東京本社編集委員(医療部)などを経て2019年6月から現職。

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