文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

ニュース

医療・健康・介護のニュース・解説

【独自】東京都内14の特定機能病院、重症者受け入れに偏り…8病院は3人未満

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 新型コロナウイルスの感染拡大で病床が 逼迫ひっぱく する中、東京都内の14の特定機能病院でコロナ重症者の受け入れ数に偏りがあることが、読売新聞が入手した都の資料でわかった。都は重症者用として6床以上の確保を求めてきたが、1日平均6人以上を受け入れているのは2病院にとどまり、8病院は3人より少なかった。識者は「一部の医療機関に負担が集中しないよう、都などが偏りを是正すべきだ」と指摘する。

 都はがん専門の2病院を除く14の特定機能病院のほか、救命救急センターなどに対し、重症者用の病床確保の目安として今月11日までは6~7床、12日からは8床を示している。

 読売新聞は都内の医療機関が情報共有する都のサイトのデータを入手して比較した。14の特定機能病院で1~17日に都の重症者基準である「人工呼吸器または体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)」を装着したコロナ患者数は、最も多かった昭和大病院が1日平均7・5人。次いで東京医科歯科大病院6・0人、日本医大病院5・2人、東京医大病院4・8人、聖路加国際病院4・1人。

 残りの9病院は3人台が1病院、2人台が6病院、2人未満が2病院だった。全体の平均は3・5人。

 特定機能以外の救命救急センターのある病院でも5・1~1・6人とばらつきがあった。都は「病院の理解が得られない」として個別の状況を公表していない。

 重症者の治療には多くの医療スタッフが必要で、病院側の負担が大きい。特定機能病院などには、1床あたり1日最大約43万円の空床確保料が支払われている。

 重症者の受け入れが進まない背景には、コロナ以外の高度医療への影響がある。平均で重症者3人を受け入れるある病院は「これ以上受け入れると、3次救急や高度な手術に影響が出る」と懸念する。

 19日時点の都の重症者は前日から12人増えて155人となり、重症病床(250床)の使用率は62%に上る。都によると重症者の入院先を見つけるのに時間がかかる事例がある。

 病院経営を支援する「グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン」の渡辺幸子社長は「重症者の受け入れを進めるには、全病院の受け入れ状況を社会に公表することが不可欠。その上で医療提供体制に応じた重症者と中等症以下の受け入れの役割分担を広域で進める必要がある」と指摘する。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ニュースの一覧を見る

最新記事