医療大全
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前立腺がん 記者の選択<4>標準治療 定まらない現実
「あなたのがんの場合、うちの大学では基本的に手術はしません」。東京慈恵医大病院にセカンドオピニオン(別の医師の意見)を聞きに行った私(58)は、放射線治療部教授の青木学さんにそう言われた。
「高リスクの前立腺がんでは、見えない転移がある可能性が高いからです」
青木さんは、手術を完全には否定しなかったが、こう説明した。
「手術で治癒できればOK。手術後に再発し、放射線治療で治癒できれば、それもOK。ただ、また再発を繰り返せば、70歳までは生きられても、80歳までは難しいかもしれない」
私は、ここで初めて自分のがんの深刻さを認識し、告知の時より動揺した。
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